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密の慈愛と狂気の源流――優吾と美花について

『復讐の未亡人 7巻』黒沢R(著)アクションコミックス(双葉社)

【あらすじ】

密と同じマンションの最上階に住む謎の少女・美花

そして密とパートナーの真言にストーキングを仕掛けるOL・山下の登場で不穏な空気が漂う中、密の特異なキャラクターに深い影響を与えた、母親との愛憎入り混じる関係性、そして亡き夫・優吾と密との間の決定的な出来事が明かされる!!

(この本の情報 より引用)

【みどころ】

黒沢R:復讐の未亡人 7巻(双葉社)

『関わった男達すべてを子育てに協力させる』

真言の後輩・山下の暴走から、再び密(改名前は美月)の幼少期へ。

子供のころから容姿端麗だった美月とその母親、薫は、二人がまったく似ていないことで周囲にたびたび好奇の目に晒されていた。

母親の容姿に寄せるために、髪を黒く染めておもちゃの眼鏡をかけた美月。

その見た目が、親から気にかけてもらえない子どもを連想させたのか公衆トイレに行った隙に誘拐されてしまう。

慌てる様子もなく、警察に通報するでもなく、美月の居所を監視カメラやネット経由で捜索するべく父親候補たちに連絡する薫。

薫に関わった男達に手を貸して貰うことによって、効率的に育児をするという。

薫自身も明確に誰とは分かっておらず、美月の父親は不明で不在。

しかし、警察よりも頼れる父達、養育の援助も受けているとのこと。

黒沢R:復讐の未亡人 1巻(双葉社)

このお話で密の髪色が生まれつき明るいと判明。

しかし1巻では、夫・優吾の復讐のために身バレ防止で黒から髪を明るくブリーチしている密の姿が。

ベースが明るい色なら、黒く染めていたのからまた明るい色に染め直したってことかな?

放っておいても元々の色に戻るんなら、なんで黒から→明るい色にしたのか疑問が。

黒沢R:復讐の未亡人 7巻(双葉社)

『復讐の機会を与えないように再起不能にする』

誘拐犯から無事保護された美月。

薫が応援を頼んだ相手は、誘拐犯に対して硫酸など薬品系の液体をかけて失明させた。

美月になんの実害もなかったことから、妹・優衣は『彼にそこまでする必要があったのか?』と問いかけるも、罪悪感などまるでない様子の薫。

不条理な行いを仕掛けてきた相手に対する仕返し、妥協や同情の必要は一切ないと考える容赦ない薫は美月の狂気の源流とも言える。

黒沢R:復讐の未亡人 7巻(双葉社)

『お前は私と優衣、どっちに似るだろうね』

美月を献身的に育てているのは主に優衣。

しかし、善しにせよ悪しにせよ多大な影響力を与えているであろうことは間違いない薫。

恵まれた容姿から、たびたび危ない目に遭ってきた優衣は控え目で慈悲深い性格。

醜い容姿から歪んだ性格になった薫。狡猾で剛胆、如才なく生きる、毒にも薬にもなる存在。

ーー密の、どこか人を信じ心優しく、狂気に満ちた性格は二人から貰ったことが分かる。

優衣が優しい性格なのは滲み出るものがあるけれど、4巻では美月のストーカーを家に招き入れるという大胆不敵な行動も取っているので、控え目とか加害者に対し泣き寝入りする感じの性格ではないような…?

黒沢R:復讐の未亡人 7巻(双葉社)

『オフィス全体が彼女に見られているような…』

物語は現在に戻る。

真言の職場に、自動で生産性を計算するソフトが導入された。

作ったのは密。

それに対して、密の気配をどことなく感じる山下。

それもそのはず、職場の様子は密のPCに常時転送され、山下がインターネット検索した結果も見られるように。

したがって、

自分と真言のことを知りたがっていること、

真言が好きらしいことが分かってしまった。

誰かにずっと見られている気がしていた密、

山下の素性を探ることは、その視線の正体を探ることでもあった。

黒沢R:復讐の未亡人 7巻(双葉社)

『あの人全身改造しているから』

学校帰りの凛と萌愛が会ったのは美花。

美花はカフェのテラスでPCを弄っていた。

美花いわく、母親は全身整形しているらしく、そのメンテナンスに付き合わされていた。

言葉遣いから母親のことをひどく嫌っている美花。

どうやって殺そうかすでに考えている様子…。

黒沢R:復讐の未亡人 7巻(双葉社)

『母親を探しているのか?』

学校に通っていない美花が暇つぶしと称して日がな行っているのは、ネットの海に潜っては興味が湧いた人間の動向に目を向けること。

凛と萌愛の素性も調べ上げるが、そこでぶつかる疑問。

凛の居住地と密の素性。

ーーー

そこで近付いてきた陽史。

嫌っている女が本当の母親だと思っている美花にとっては彼の言う言葉が気になって、

メンテナンス直後の母親の手を振り払い、顔を叩き潰してでも追い掛ける。

黒沢R:復讐の未亡人 7巻(双葉社)

『美月はなぜ優吾くんにそこまでこだわるんだい?』

時間軸は再び過去へ。

5巻にて知り合ったマコトさん密が幼いころに出会った二人だけれど、時がたっても繋がり続けている様子。

彼に、優吾の子どもを授かったことを伝える密。

賢く処世術に長けている密と落ちこぼれの優吾はあまりにスペック差があるのに、それでも一緒にいる理由…。

自分を悩ませ、困らせるけれど、

放ってはおけない人と位置づける。

黒沢R:復讐の未亡人 7巻(双葉社)

『彼がいれば君は…君の持っている力を解放することができる…』

出来損ないだからこそ可愛い。

愛しい。

そして自分のことを特別だと気づきつつある密の、自尊感情を高めてくれる相手でもある。

優吾は密と自分を比較しては依存していたが、密にも彼への依存傾向は強くあった。

黒沢R:復讐の未亡人 7巻(双葉社)

『産み落とすんだ…見下している僕の子供を』

叔母の家に同居している密。

避妊薬を常時服用していたが、ある時すべてを優吾に処分されてしまう。

暖かい家族との平和な生活に飽きてしまった彼女は、叔母夫婦に恩返しをするべく独立を決意。

そんな密の決意を知った優吾は密にすがり同情を引き、無理やり犯す。

ーーー

仲睦まじいと思われた二人にあった経緯。

そして明かされる、密の子どものこと。

美花…。

【感想】

本日配信の7巻♪

黒沢先生は発刊ペースが早いので速筆なんでしょうね、この絵のクオリティと物語をこの速度で書き上げる技術に毎度脱帽します。

『復讐をした未亡人』から、『犯罪スレスレか完全アウトの行為を明晰な頭脳と冷静な胆力でやってのける元未亡人』に転身した感のある密。

彼女の人生にクローズアップした巻なので、凛の復讐はどこへやら…。

直接読めなくてもどこかで顛末が分かればいいやと思えない、強い引き寄せの力を持つ本作品、今まで見たことも無いような展開の連続に本当にゾクゾクします(; ・`д・´)))

今日もお読みいただきありがとうございました!

お正月休みももうすぐ終わりですね( ;∀;)

既刊リンク

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