『復讐の未亡人 6巻』黒沢R(著)アクションコミックス(双葉社)
【あらすじ】
凛の毒親への復讐は一旦仕切り直しを余儀なくされ、一見平穏な日常の時間が戻って来る。
そんな中、密のパートナー・斎藤真言は、正確に危うい面のある会社の同僚女性・山下からひそかに興味を抱かれ身辺を探られる。
一方、凛は同じマンションの最上階に住む謎の少女・美花と知り合うが……。
密の周囲がまた不穏な方向へ動き出し始める……。
(この本の情報 より引用)
【みどころ】

黒沢R:復讐の未亡人 6巻(双葉社)
『密さんはもういないんだよ』
密が去った後の職場では、彼女が上げたクオリティを維持することに苦戦していた。
営業の人間(特にパワハラ傾向のある長谷川)は密レベルで仕事を引き受けてくるので、SEとの攻防が続く。
きちんとした水準で仕事が出来るようにと、残業や納期への意識も変わりつつある職場。
前任者である密のことは詳しく知らない山下。
たった半年間だけの勤務だったけれど、その技術レベルはスペシャリストと呼ぶに相応しく、存在は今も語り継がれる。
類い稀なる技術者であった密のこと、
そんな密と仲の良かった斎藤に起こった身辺の変化、

黒沢R:復讐の未亡人 6巻(双葉社)
『斎藤さんの恋人…って、どんな人なんだろう…?』
身辺の変化=斎藤の身なりがきちんとしていることから、恋人が出来たのでは?
と推測する同僚ら。
密とも仲が良かったという情報を受けて、
斎藤の恋人=密?
と憶測し、彼への純粋な興味から、
『鈴木 密』の情報収集に出る山下。
最近は気になる人をネット検索する人も多いそうですね。
実名でSNSやっている人は特にヒットしやすいんだとか。
あとはつぶやきからTwitterアカウントを特定されたり。
“その人”を知るのが容易な時代になりました。

黒沢R:復讐の未亡人 6巻(双葉社)
『でも最後は 私の手を借りないと何もできなくなってしまって…』
一方そのころ、凛の毒親こと勝浦氏には萌愛ちゃんママが献身的に寄り添う。
ベランダから飛び降りた はずだったけど無事だったもよう。
彼が欲しがるだけお酒を与える萌愛ママ。
その“優しさ”は確実に相手をダメにするやつなんだけど、本気で尽くしているみたい…。
お酒を与えることで必要とされていると錯覚している様子の彼女、
このままこの二人はどうなっていくのかちょっと怖い…。

黒沢R:復讐の未亡人 6巻(双葉社)
『私は存在していないの データ上…はね』
密の隣の部屋の住人・和代と行動する凛のもとに、検診から帰ってきた密、
謎の美少女・美花と車椅子で押されるその家族が登場。
マンションのプールで初めて美花に会った日から彼女の事が気になっていた凛。
再会を喜び連絡先を聞こうとするも、美花の家の事情か叶わず、プールでの水着も捨てられたという…。
行動をかなりコントロールされている背景がうかがえる。
おまけに、小学校に通っていないとか、戸籍データが無いような発言も。
彼女は一体…?

黒沢R:復讐の未亡人 6巻(双葉社)
『何階ですか?』
真言の鞄に追跡用機器を仕込んだ山下。
見た目はスマートフォンなのでバレる可能性は低い。
これで彼の自宅と密の居場所を探り、二人が付き合っているかを突き止めようとする彼女の行動力は、やや常軌を逸しているとも…。
ちなみに、マンションのエントランスホールですでに山下に気づいている様子の密。
彼女が何者かは分からないけれど、本当にここの住人かどうか警戒しているような密の描写が。
密と真言がこのマンションの住人であることを特定した山下。
密が降りる階までついていくことに…。
そんな彼女に警戒して、凛と密も迎え撃つ。
密の容姿、スペックを羨む気持ちがやがて妬みにつながり、
暴走し始める山下…。
密と真言は、彼女にどう出る?
【感想】
最新刊まで追いつきました!
今回は100ページ前後とやや少なめ。
それでも山下という女性の人となりがよく分かる構成となっていました(`・ω・´)
密も凛もまわりの人間のことをよく見てから行動する癖(それも自然な)がついているので、
すこし挙動のおかしい人間に対する、リアクションを取るのが本当に上手い。
それも相手を刺激したり、分かりやすい態度で居ないのでまた巧みな対応だと感じさせられます。
読むたびにもっと警戒心を持たなきゃなと痛感するのですが、少しすると忘れちゃうんですよね…。
気になる気持ちが高じて追跡用機器などを仕込む、一見いい人そうな山下の恐ろしさ、これからどんな風になっていくのか見物です!
今日もお読みいただきありがとうございました!
昨日のM-1でトム・ブラウンとスーパーマラドーナが好きになりました笑
サイコ系のネタをやる芸人さんがいいのかも…(`・ω・´)