17歳のもうひとりのあきらーー近藤の想いのゆくえ
『恋は雨上がりのように 9巻』 眉月じゅん(著)ビッグコミックス(小学館)
【あらすじ】
クリスマス前にマフラーを編み上げ、吉澤に想いを伝えたユイ。
その結果を知らぬまま、あきらは…!
季節が巡り、人も、場所も巡りゆく中で、
店長が手にするもの、そしてあきらが見つめる先にあるものはーーー?
(裏表紙より引用)
【みどころ】
『今のあんたに元気をつくれる?』
意中の相手、吉澤に想いを伝えるも、振られてしまったユイ。
あきらからのLINEも返さず、姉に借りた物も返さず、失意のまま部屋に引きこもってしまう。
そんな元気のないユイを見てピンときた姉は、『失恋ごときでクヨクヨすんな!』と一喝。
美容師になることを夢見るユイに、
美容師、美容室の役割は、綺麗にするとか心機一転のほかに、お客様を元気にする場所でもある。
どんなに辛いことがあっても、人を元気にするためにも、負けるなと咤激励!
『その地にとどまって得る幸せもあるかもしれないね。』
クリスマスに、はるかと叔母と京都に行ってきたあきら。
久しぶりに会った近藤との会話の中で、ツバメの巣の話に。
ヒナが巣立ったあとの巣を壊したという話を聞いてあきらは、
『もしも仲間と一緒に飛び立てなかったら、そのツバメはどうなるのか?』
と、自分に重ねたように問いかけると近藤は、
『飛び立てなかったとしても、それなりに幸せにはなると思う。仲間たちのことも忘れて…』
『だけど、諦めて飛び立たなかったとしたら、きっと毎日、空を見上げることになる。』
京都土産の、しおりをもらった近藤。
それを見つめて、おもむろに書き始めるのは原稿。
ついに再び、文学への情熱が目を覚ます。
『この頃店長のこと見てると、あたし少しさみしいです…』
動き出したことで、寝不足だけど充実している近藤。
仕事もてきぱきとこなし、あまりとりつく島はない…。
近藤の息子・勇斗のブームは糸電話。
近藤の誕生日を聞くと、思いがけず本人からの返答笑
糸の切れた糸電話に向かって思いを呟くあきら…。
少しずつ距離が生まれてきてしまったことを感じ取っていた。
『俺も もっと高く翔べるんじゃないかって思わせる…』
作家の謝恩会にて売れっ子の作家が17歳の現役高校生だと知ったちひろ。
文学に明るく、情熱に溢れた少年を気に入った彼は、少しずつ感化されていく。
もう一人のあきら曰く、
『何かに打ち込む人は美しい』
純真な若者たち。
ちひろの言葉に思うところがある近藤は…。
『もう一度、よく考えてみて。』
検診でリハビリの案内を渡されるあきら。
あきらが動き始めようとしていることを感じ取ったのか、
『来年の春にはきっと』と希望の言葉をかけられる。
物思うあきらは…。
【感想】
いよいよ佳境に!
”止まったまま”の二人でしたが、先に動き始めたのは近藤。
そこは年齢の差でしょうか?
でも17歳の挫折と45歳の挫折だったらどちらが立ち直り早いんだろう。
失恋したユイも立ち上がり、はるかはさらに進み、いよいよあきらも…!
パワーに溢れた17歳、私も出会いたい笑
今日もお読みいただきありがとうございました!
七草がゆを食べました(`・ω・´)
既刊リンク
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません