休むからこそ発揮できる能力―価値ある『休み方』はマインドフルネスで学ぼう

2019-01-10

心のざわざわ・イライラを消すがんばりすぎない休み方 すき間時間で始めるマインドフルネス』 荻野 淳也(著)単行本(文響社)

 

がんばりすぎない休み方:概略

つい食べ過ぎちゃう…

いつもSNSが気になる…

部屋のなかも頭のなかもぐちゃぐちゃ…

 

なぜか心がもやもやする、イライラしやすい……、

疲れやすさ、感じてませんか?

 

自分のできないところを責めてしまう、寝る前に不安や考えごとで頭がいっぱい……

仕事中は子どものことを、子どもといるときは仕事のことを考えてしまう。

目の前のことに集中できない……

 

『忙しくて休むヒマもない』

 

そんな人にこそ試してほしい、心の休ませ方があります。

そろそろ自分を大切にする暮らし、始めませんか。

(カバーそで、本文より引用)

 

がんばりすぎない休み方:見どころ

part1 マインドフルネスとは?

「休みたくても、休む暇がない……」、忙しい人はそう感じるかも知れません。

そんな人にこそ知っていただきたい、心を落ち着かせて脳を休める方法があります。

「マインドフルネス」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。

マインドフルネスとは、「今この瞬間」に注意を向けた状態を言います。

(中略)

もともとは今この瞬間に集中することで集中力を高めたり、感情の変化に気づいたりすることが主ではありましたが、その結果、広く健康効果があることが分かってきています。

 

心に良い効果

  • ポジティブな感情が高まる
  • うつ感情が抑えられる
  • ストレスが緩和される
  • 寂しさを減らす
  • 感情制御力が高まる

 

からだに良い効果

  • 免疫機能を高める
  • 痛みを鎮める
  • 炎症を細胞レベルで抑える

引用元:心のざわざわ・イライラを消すがんばりすぎない休み方 すき間時間で始めるマインドフルネス

 

 

マインドフルネス、語義としては、

今、この瞬間の体験に意図的に意識を向け、評価をせずに、とらわれのない状態で、ただ観ること

引用元:Wikipedia

 

 

とあります。

 

元々は仏教の禅の教えがベース。

 

仏教のなかでは、苦しみからの解放、悟りなどの、自己認識能力を高めるために用いられ、

近年ではさらに研究がすすみ医療の分野に用いられ、臨床心理学・精神医学ではうつ症状、ストレスの緩和、薬物治療の手当など多くの治療効果を上げているのだとか。

 

さらに嬉しいことに、

  • 心の問題に関する予防的な方策(※重症化する前に認知の歪みを変えるなど)
  • 健康的な老化
  • 体重管理
  • 運動機能の向上

 

などなど、問題を抱えている人が解決のために行っても、問題がない人が健康を増進させるために行っても、良い効果が受け取れることが分かります。

 

荻野 淳也:心のざわざわ・イライラを消すがんばりすぎない休み方 すき間時間で始めるマインドフルネス(文響社)

 

情報量が増え、変化が目まぐるしい今の時代は、私たちには常にストレスがかかっており、集中して何かに取り組んでいくことが困難になっています。

そんな時代に活躍し続けたい人にとってマインドフルネスは有効なため、最近ではグーグルやフェイスブック、P&Gやフォードなど、世界の名だたる企業が取り入れ始めています。

マインドフルネスを企業単位で実践することは、ウェルビーイング(well‐being)と呼ばれる”真の健康”を働く一人ひとりが手に入れることにつながり、企業の発展にもつながります。

引用元:心のざわざわ・イライラを消すがんばりすぎない休み方 すき間時間で始めるマインドフルネス

 

 

「瞑想」に宗教色を感じ忌避されるかも知れませんが、近年のマインドフルネスは実践する人たちの中で感じられた効果や成果をもとに宗教イメージは払拭されつつあり、能力開発やセルフコンディショニングに大きく貢献しているそうです。

 

著名なスポーツ選手ではテニスのノバク・ジョコビッチ選手、サッカーの長友佑都選手、本田圭佑選手などが取り入れているのだとか。

長友選手はヨガに親しんでいること、本を出版されていることでも有名ですよね (`・ω・´)

 

画像から分かるように、何かが起こった時の反応が変わらない(気づかない)と、それに適応してはストレスを繰り返すことになります。

マインドフルな状態ならば(自分を見つめること)、その状況に冷静に対処したり、自分の痛みや苦しみを解放することが出来ます。

 

『いつまでもストレスが減らない…』

 

のではなく、

 

『今、自分はストレスを感じている。』

 

と、気づき、その感情を手放すだけでこの先が変わる。

ということなんですね。

 

part2 日常に溶け込むメソッド

本書は7つのパートによって構成されています。

パート1はからだの感覚について、

パート2で暮らしについて、

パート3で日常の小さな習慣について、

パート4で休息について、

パート5で人間関係について、

パート6でもやもやする心について、

パート7で自分をもっと好きになる方法について、取り扱っています。

各パートの最初に、基本のマインドフルネスともいえるようなフォーマルな瞑想を紹介しています。

その後に続いて、もともとの日常生活に合わせておこなうことができるインフォーマルな瞑想の方法を、たくさん紹介しています。

 

すべてできなくてももちろんOK。

自分の生活に取り入れたいなと思えたものから、試してみてください。

(この本の使い方p26より引用)

 

どこから読んでも有効に活用出来るようになっていて、気になるパートから気軽にマインドフルネスに触れるのもおススメ。

各パートの最初には基本の瞑想があり、そのあとには日常生活上で簡単に行うことの出来る瞑想が山ほど!あります笑。

 

part1で書いた、効果が物凄くあるマインドフルネスですが、効果が高いからには習得が難しいのでは…?と思いがちですが(私はそうでした)、どれもこれも『今この瞬間』を手軽に大切に出来る方法ばかり。

 

お気に入りのものを紹介したいと思います(^^♪

 

荻野 淳也:心のざわざわ・イライラを消すがんばりすぎない休み方 すき間時間で始めるマインドフルネス(文響社)

『最初の一口だけでも、マインドフルに食べる』

 

人は刺激に反応する生き物、いつも食べ過ぎてしまう人は自覚のないところで、「刺激=食べたい」という思考回路が出来上がっているそう。

食べる瞑想・マインドフルイーティングで、目の前の料理をじっくり観察しその見た目、匂い、温度や味わいに集中し、からだにとって本当に必要な食事量を把握することが大事なのだとか。

 

家族との外食で最近ビュッフェに行きがち&食べ過ぎてしまう私にとってはこれは本当に効果がありました(`・ω・´)

食べ放題のお店には時間制限があることも多いですが、時間よりも自分が味わうこと、お腹がいつ満たされるのかに集中していたら、いつもより早く満足感を得られました。

普段どれだけ飲むように食べていたんだろう…。

『意図せず食べ過ぎてしまう…』という方にはとてもおススメの章です!

 

荻野 淳也:心のざわざわ・イライラを消すがんばりすぎない休み方 すき間時間で始めるマインドフルネス(文響社)

『満員電車でイライラすることを選ばない』

 

イライラしてしまう状況を一瞬で変える方法、それは、反射的に怒りを抱きがちな自分の感情に気づくこと。

そして即手放す選択をすること。

腹立たしい状況に置かれた自分の感情に注目すること、そしてその感情の取り扱いを選択することもマインドフルネスなんだとか。

 

ついイライラしては自己嫌悪しがちなんですが、このページの冒頭にあった

『どんな状況でも、イライラするか、心穏やかにするかは、自分で決められる。』

という言葉はめちゃくちゃ刺さりました…!

 

さらに、イライラしてしまうことが悪いとかどうとかっていうことではなく、その上で、

  • そのままでいるのか、
  • 感情の切り替えをするのか、

ということが大事なんですよね。

 

荻野 淳也:心のざわざわ・イライラを消すがんばりすぎない休み方 すき間時間で始めるマインドフルネス(文響社)

『「SNS断ち」をする』

 

10代女性の「ソーシャル鬱」が増加、男性より被害は甚大

ソーシャルメディアの利用に関する、心理的な悪影響については以前からも指摘や警告がありましたが、ソーシャルメディアを使う10代の間では『うつ傾向』が見られるほど顕著なものに。

便利なものには間違いないのですが、利用の仕方によっては自分の人生そのものをコントロールされているような錯覚に陥るのも事実で…。

人との人生を比べがちな女性ほどそれは注意が必要のようです。

マインドフルネスでは、まずアプリの削除や通知をオフにすること、外出の際にスマホを置いていってみては?と提案されています。

 

ちょうど今日、SNSの付き合いや使い方に疲れたので人間関係の断捨離をしてみました。

SNSを辞めたりアカウントを削除はしたくないけど付き合い方は考えたいというときにこの章を読んで、考えさせられるものがありました。

SNSに気分を左右されがちですが、自分の気分は自分が主体的に選択すべきというマインドフルネスの教えには深く共感します。

 

part3 もっともっと頑張るためにも

荻野 淳也:心のざわざわ・イライラを消すがんばりすぎない休み方 すき間時間で始めるマインドフルネス(文響社)

ほどよい距離感で人間関係を良くする

悩みの原因のほとんどが人間関係にあるといわれます。

苦手な人、怒りを感じる人など、相手を変えることはできなくても、

自分の相手への考え方を変えることができます。

思いやりを持てる、ゆとりある心になるためのマインドフルネスを紹介します。

(本文p113より引用)

 

自分に対する不調は癒すのが比較的容易でも、人を相手とする悩みに関しては、また難易度が違いますよね。

人生における一番大きな関心ごとと言っても過言ではないくらい、多くの人にとっての頭痛のタネでもあると思います。

 

この章では、

  • 苦手な人に対してその人の人生を想像してみる
  • 自分と違う相手に共感する方法
  • 嫌な相手にも全力で向き合うコツ

 

などなど、難しいイメージのある、『嫌な人との付き合い方』を解説。

 

さらにあとの章では、

過去に縛られ未来を憂える気持ちを穏やかにするコツや、感情のコントロール方法、

自分をもっと好きになって、未来にワクワクするマインドフルネスの実践法、『ジャーナリング』についても載っています。

 

ジャーナリングとは別名『書く瞑想』とも言われ、ルールに縛られずに自分の気持ちをどんどん書き出していく瞑想法。

 

年明け、新しい気持ちでメモ術や手帳を使い始めたい方に、自分の思考を整理しては向き合い、この先の人生を見つめる一助にしてみては?

私は書くことがとても好きなので、ワクワクした気持ちで取り組めました(^^♪

 

ーーー

 

疲れている時に開いても、

もっともっと頑張るには?と奮起している時に開いても、

きっと力になってくれる頼もしいマインドフルネス本。

 

 

マインドフルネスで、新年、いいスタートを切ろう!

 

がんばりすぎない休み方:感想

可愛い表紙、程よい大きさに惹かれて手に取って読んでみました。

中身も可愛いイラストに、効果のありそうなマインドフルネスの数々!

じっくり瞑想ばかり…といった内容だけではなく、今すぐにでも試せそうな生活のコツばかりで、毎日の気分に合わせて始められそうのも好印象でした。

 

『一粒のチョコレートを味わう』

『ハンドクリームを塗る手に感謝する』

など読後も実践しています。

『今ここ』に集中すると、人生の時間や今現在感じているものへの感情、受け取る情報の印象が強まる気がして、毎度胸が少しドキドキします。

そのドキドキがどこか心地よく、リラックスしてしまいます。

 

出来るものからコツコツと、自分と向き合い救済していくーーそんな意識で続けています。

 

今日もお読みいただきありがとうございました!

冬になってすぐくらいの手荒れに近い状態になって気づいたんですが、気温と比例してガサつくんですね、手って(`・ω・´)ね!

既刊リンク

 

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