ワンナイトを愛する男×美形ナルシスト王子―そんなに言うなら抱いてやる
『そんなに言うなら抱いてやる』にやま(著)モーメント(株式会社シュークリーム)
そんなに言うなら抱いてやる:あらすじ
ワンナイトを愛する罪な男×美形ナルシスト王子、体は素直なシーソーラブ!
昼は冴えないヒラ社員。
けれど夜になれば、視線ひとつで腰を砕く男たらし。
2つの顔を使い分け、裏川忍、タチ人生を謳歌中!
…だったのだ。
馴染みのゲイバーに、いけ好かない営業部のナルシスト王子、表屋ヒカルが来るまでは。
入り浸るヒカルのせいで夜遊び出来ない日々は続き、自分のオアシスを取り戻すため、ついに忍は決意した。
「…待ってたろ?俺に声かけられるの」
ーーー後悔するぐらい、溺れさせてやる。
(裏表紙より引用)
社内恋愛はもってのほか
同性に認められてこそ
真にモテる男ということか
引用元:そんなに言うなら抱いてやる
主人公の裏川 忍は、入社8年経つ総務部の平社員。
影が薄いこと&忍という名前から、あだ名は”忍者”。
身長がそれなりに高いものの、もっさりした黒髪と瓶底のようなメガネ、姿勢の悪さで、忍を気に留める者はいない。
…が、それこそが忍の狙いで、ゲイの彼は社内恋愛を避けるカモフラージュのためにもっさり男を演じ、周りの目を騙している。
そして、女性社員の間で”プリンス”というあだ名で親しまれている、表屋ヒカル。
忍いわく、『女にチヤホヤされるために生まれてきたような男』らしいヒカルは、自分のルックスの良さを自覚し、チヤホヤをストレートに受け止めるノンケ(笑)
忍と同じくらい社内恋愛をご法度とするヒカルの信条は、別れる際の気まずさや、プライベートを暴露されたくないのと、
ヒカル:『それに僕のために争いが起きてしまうのも心が痛む』
『皆 平等に大事にしないと』
だそう(笑)
彼の言葉を流す友人の冬也が持っていた冊子に書かれていた、
”オトコが惚れるオトコ”特集に目をつけたヒカルは、
同性の目から見てもイイ男かどうかが気になってしまい、冬也が最近ハマっているというゲイバーに参戦することに!
忍の陣地に入ってしまったヒカル
出禁にしてよ
デ・キ・ン~!!
あいつノンケだし
どうせ奴のことだ”女にモテるなら男にもモテるはず!!”
とか くだらねぇ理由で来たんだよ
引用元:そんなに言うなら抱いてやる
ヒカルが訪れたのは、忍が夜な夜な通っているゲイバー(忍にとってはオアシス)。
ヒカルはそこで、店でナンバーワンのルックス&タチ人気を誇ると教えてもらった忍を落としたいと躍起になってしまう。
会社とは見た目が違う上に自分だとバレてないものの、落ち着いて飲んだり相手探しができない…と忍は不満が頂点に。
ヒカルの考えているくだらないことを見事に的中させる忍は、バーのマスターにヒカルを出禁にできないか提案するが…
- ヒカル目当てで来るお客さんが大勢いること、
- 忍にとってはタイプのルックス
ゆえに、素直に相手してあげたら?と返されてしまう始末。
自分から声を掛けるのはプライドが許さないらしく、頑なに忍からのアプローチを待つヒカルは酒を煽りまくり…。
二人の膠着状態が続いた結果、
忍:(いっそアイツの思惑に乗って 食って泣かしてやるか?)
(弱みか秘密のひとつでも握りゃ保険にもなる)
ヤリ目や純粋な恋心ではなく、で痛い目を見せようと近付く魂胆に!
ゲイ流のお灸の据えかた(?)
育ちの良さそうなお坊ちゃんには
怖くて火遊びなんか出来ないか
引用元:そんなに言うなら抱いてやる
店でスクリュードライバーを出され、カクテル言葉(※あなたに心を奪われた)に気付いたヒカルは、忍を虜に出来てご満悦…♪
ストレートであることを忍に伝えていないことに罪悪感を覚えるヒカルは、家まで送ってくれた彼をもてなそうと試みるが、
忍:『…ヒカル君さ 本当は待ってたろ 俺に声をかけられるの』
ヒカル:『え』
忍:『女に飽きたってんなら 一回くらい遊んでやろうか?』
店で見せた紳士的な雰囲気とは打って変わってヒカルの性癖を当然見抜いている様子の忍は、一戦交える度胸もないくせに男を引っ掛け(ようとし)やがってと挑発する。
プライドの高いヒカルはまんまと挑発に乗り…忍に美味しく頂かれてしまうというね!
…
正確には挿れたりしていないのですが、ちょっと弄んだだけで抜群に反応してしまうヒカルに、意外性と本能でむしろ惹かれてしまう忍。
とはいえ、会社のプリンスの弱みを握ったからにはもうゲイバーには来ないだろう♪と嬉々として帰りますが、大事なライターを忘れてしまい、二人の仲は…
落とし物?忘れ物?4
そうだ!!僕の家を忘れたのかも
あれから結構経っているし
それならば仕方がない
僕の方から返しに行って
あげるしかないかなっ
引用元:そんなに言うなら抱いてやる
忍との一夜、自分の部屋に置かれたライターの存在が忘れられないヒカル。
冬也いわく、わざと忘れた=また会う動機のための忘れ物では?という言葉を真に受けたヒカルは、向こうから会いに来るのをどーんと待ってればいいんよね?と余裕をかますが…。
一向に来る気配のない忍にしびれを切らし、自分からバーに出向いてしまう。
…
ヒカル:『ライター』
忍:『あ?』
ヒカル:『置いてっただろう 僕の家に』
忍:『ああ!どこに落としたのかと思ったら』
わざと置いていったわけではないこと、特段自分に会いたがっている様子のない忍の言葉に、自分だけが一方的に待ってたんだ…と落胆してしまうヒカル。
しかし、ヒカルのそんな焦がれる様子を見た忍は、無自覚だと分かっていても誘いに乗ることに。
バレたらえらいことに
バレたらどうなるんだ?
お前はどうする?
引用元:そんなに言うなら抱いてやる
ヒカルが忍に会いにバーに行って以来、バーで落ち合って、ヒカルの家かホテルで関係を持つようになった二人。
忍に溺れている様子の素直なヒカルと、そんなヒカルに抗いがたいほど惹かれている忍。
しかしバーで会う忍は、他のお客とも仲が良いことから、自分との関係は何なのかやや不安になってしまうヒカル。
…
自分が彼を転がすはずだったのに、いつの間にか逆転している関係性に、
ヒカル:(やっぱり僕は彼の虜になってしまっている)
(彼の特別になりたいと思ってしまっている)
目覚めるといつも姿を消す忍に、薄情だという感想を抱きつつ…。
翌日、会社で出くわし即姿を消す忍について冬也が、
冬也:『確か名前は裏川 忍』
『名は体を表すってね 目立たない風貌で常に忍んでるというか』
『気付いたら姿を消していることから「忍者」ってあだ名で呼ばれているらしいよ』
…
おんなじ名前、
失礼なところ、
あだ名、
気付いたら姿を消す、
そんな偶然…?
ヒカルに浮かんだ疑問から、忍にも訪れる変化。
相性抜群な二人の本当の仲は…?
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