“知っている”というだけであなたは自由。楽に生きる実践的心理学!

2018-05-15

『マンガで分かる心療内科 アドラー心理学編』 ゆうきゆう(原作)ソウ(作画)ヤングキング・コミックス(少年画報社)

【概略】

人生の嘘

大切なのは自己満足

課題の分離

優越コンプレックス

全ての悩みは人間関係

原因論ではなく目的論

不幸のアピール

他者信頼と他者貢献と自己受容

性格ではなくライフスタイル

メンタルのすべてを笑いながら学べる!

(裏表紙より引用)

 

 

【みどころ】

マンガで分かる心療内科シリーズ アドラー心理学編!

現実より少し(?)イケメンになったアドラーが、現代人の悩みに答え、ゆるく教えを説いてくれます♫

 

PART1 アドラー心理学へようこそ!

“「人間の幸せとは何か?」
「人は何のために生きているのか?」
などといった壮大なテーマから、
「キズついた過去とどう向かい合う?」
「人間関係を最大限にうまく進める方法とは?」
という身近なテーマまで、すべてにたいしての「答え」が含まれている心理学です。
どうぞゆっくり楽しんでくださいね。”
(本文p21より引用)

この本を読むまで知らなかったアドラー心理学

嫌われる勇気」などで有名になりましたよね。この本も同時期に出ていて、マンガが好きな私は飛びつきました笑

 

気になることはマンガや子供向け書籍など出来るだけ容易な媒体で手を出し、面白かったらもっと深める為に書籍の難易度を上げていくという方法で知らないことを知るのが楽しいです。

 

一番初めのテーマでも取り扱っていますが、一番響いた、

トラウマなんか存在しない という解釈

 

世間的にはかなりよく耳にするトラウマ…そんなバカな???と思ったんですが繰り返し読んで理解しました。

 

何かを原因として動き出す人、動き出さない人

ひとつの出来事をおのおの自由に解釈している時点で、確かにトラウマと呼べるか怪しいですよね。

 

☆例として、

•親が学費を出してくれなかったので大学に行けなかった
⑴親は酷い。一生責めてやる
⑵親は大変だったんだな…働いて孝行しよう!

全く同じ出来事でも、考え方によって原因に対しての意味が変わってきます。

アドラー心理学ではこのように、起こってしまった原因のちにトラウマの元にもなり得るもの)を重要視はせず、そこから「どうやって幸せに生きるか」に焦点を当てています。

 

とても現実的で前向き。

 

いくら原因が分かったところで、そればかりを考えても前に進めませんもんね。

そして、もし仮にその原因が無くなったとしても言い訳を言う人はまた別に探してなんかしら言う。

 

そういうものらしい( ˊ̱˂˃ˋ̱ )そういう人間だったからすごくよくわかる

 

あらゆることの原因が人格や人生を作るんじゃないかと常々思っていた身としては、目から鱗が落ちるほど衝撃でした!

 

PART2 嘘や言い訳を切り捨て!自分と向き合おう

“子供には『怒りで言うことをきかせたい』
先生には『しとやかな母親に見られたい』
それぞれ『目的』による使い分けがあるわけで
人間が感情に支配されているならこんなコトできません
(本文p27より引用)

「怒りたくないのに怒ってしまう…」と毎日思っていた時にちょうど読んでまた衝撃を受けました笑

 

人は怒りたいから怒る

理由は理由にならず!

 

好きな人と居て幸せ絶頂の時に、店員さんに粗相をされても怒れない人が大半のはず(いいカッコしたいし)

宝クジ当たった日に、電車で順番を抜かされたり足を踏まれてもそこまで腹は立たないはず(だって億万長者だし)

 

怒る、泣く、駄々をこねるという手段をよく使う人間は暴力的であり幼稚でもあるそうで、その感情をぶつけられた人は疲弊してしまいます。

 

ぶつけられた側なら、「怒り」や「悲しみ」で強く訴える相手の感情の全てを受け止めなくていい

ぶつけた側なら「自分は今怒りたいと思ってる」「悲しいのではなく泣きたいんだな」と冷静になる

 

日常的に起こる人間関係のトラブルにとても当てはまり使える心理学(`・ω・´)

 

“『劣等感』そのものは悪いコトではありません
でもそこから目を逸らすと『劣等コンプレックス』になり
今の3つの行動などで本人の気持ちも周囲との関係も悪化してしまいます”
(本文p45より引用)

劣等感を感じるたびに、「なんてダメ人間なんだ」と思い続けてきたけど…

アドラーいわく、

 

劣等感があるから頑張れる

だから恥なくていい

不完全さから目をそらしてはいけない

 

と説いています(`・ω・´)なんて心強い…

 

だけど要注意なのは、

 

劣等感を行動で解消することをあきらめゆがんだ心になること

劣等コンプレックスを抱くことだそうです。

 

劣等感が強すぎてギスギスしてしまう気持ち、分かります。

しかしそれでひねくれたり、どうせ自分なんかと拗ねたり諦めたりすると、行動しなくなってしまいますよね。

 

そっちの方が、劣等感をただ感じているよりもずっと問題。

 

だから、向き合う勇気を持つ。

ダメなりに頑張る。

それでしか道は拓けない!

 

PART3 アドラーが一番伝えたいこと

逆に自分の居場所がないと感じることこそが人にとっての最大の不
よって大切なのは『他の人の役に立っている』という自己満足感を抱くことなのです!”
(本文p90より引用)

全ての悩みは人間関係』と言い切っているように、

  • 自分自身の感情の向き合い方
  • 人との関わり方
  • 幸福について

とことん追及、答えを模索するアドラー心理学。

その姿勢には人を、人生を愛する温かささえ感じます。

 

自己満足でいい、嫌われてもいい

自分が信じる道を生きること

 

コミックの終盤に差し掛かってアドラー自身に起きた不幸や、強く主張していた教えに触れることができます。

それは是非本書で。

トラウマに苦しむ人、

人も自分も幸せになる方法を知りたい人、

おすすめです!(`・ω・´)

 

【感想】

“マンガで分かる心療内科”シリーズ、アドラー心理学編は、「嫌われる勇気」が出た頃あたりに出版されていたと思います。

この著者のシリーズは、糖質制限や美肌など心理学以外も持っているのですが、比較的楽しんで容易に読めていたような気がしますが、アドラーは少し難しかったです。

 

ですが、

  • 嫌われても気にしなくていい
  • ほとんどの悩みは人間関係
  • トラウマなど存在しない

などなど、現実的で分かりやすい教えに大変衝撃を受けたのを覚えています。

ちょっとギャグ要素が強いのでダラダラ書かれている感じは否めないのですが…それでもちゃんと教えを学べるからすごい笑

 

心理学が気にはなってるけど書籍から読むのは抵抗が…という方にはぴったりです。

 

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