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今日も病院は悲喜こもごもに、一人一人とお別れをする――

『お別れホスピタル 2巻』沖田 ×華(著)ビッグコミックス(小学館)

【あらすじ】

終末期病棟で働く看護師・辺見。

担当患者の飛び降り自殺に

大きなショックを受けた彼女は

自身の仕事を見つめ直すが…

やがて誰もに訪れるーー

ひとりひとりにバイバイする、

人生と看取りの

リアルストーリー、第2集。

(2巻裏表紙より引用)

【みどころ】

沖田 ×華:お別れホスピタル 2巻(小学館)

『本庄さんは今までーーすべて自分で決めてきたと言っていた。』

担当していた患者さん、本庄さんの突然の自殺。

彼が亡くなった光景が脳裏に焼き付き、思った以上のショックを受けてしまう辺見。

50代で患ったガン…緩和ケアで一年は生きられた命なのに、なぜ…?と疑問が頭をもたげる。

母親からの連絡で久しぶりの実家に帰省するが、自宅で療養している鬱病の妹・サトコの言葉に、本庄さんの本心を知る。

生きられたとしても、治療が人生の軸になってしまうこと、

ガンに自我が殺されてしまう恐怖に包まれる前に、

自分らしくいられるまま最期を迎えたーー。

それがある種、この人らしい人生だったのかも知れない、と…。

沖田 ×華:お別れホスピタル 2巻(小学館)

『言えるわけがない 大先生だもの』

92歳の現役医師・御法川先生

医大一の名医と呼ばれ、こなした講演、著作も数多にのぼる超有名医師!

定年後は名誉教授→10年前からは非常勤医として現場復帰。

月に2~3回は終末期医療にもやってくるらしい。

背筋がピンとして、足腰は強く、患者としっかり話すし指示も的確。

まさに素晴らしい大先生(患者さんがそう呼ぶ)ーー

…そんな完璧な人間がいるはずがなく、

実際は補聴器を装着し(聴こえずに診察していることもある)、

たまに尿漏れし、

カルテはなんて書いてあるか読めない…

読めないと指摘すると怒鳴り散らす…

やはり老いには勝てず、一緒に働くナースは苦労しっぱなし(;’∀’)!

医師には原則、定年がないことから御法川先生のように生涯現役…

ということもありえはするが、年齢を重ねてどんなに【意識】が若かろうと、【身体機能】は一致しない

…ということは、”引き際”はめちゃくちゃ大事。

沖田 ×華:お別れホスピタル 2巻(小学館)

『1人エンゼルケアするのに2時間!ワンオペで一睡もできず4時間重労働して!!全部パーじゃん!!』

辺見の先輩で主任の赤根さん、43歳

彼女が担当する患者さんが立て続けに亡くなったため、死後処置を済ませ葬儀屋さんを待つばかり(身内のいない患者は直接葬儀屋さんに取り次がれる)。

ーーしかし御法川先生がキレ散らかすことで状況は一変!

自分の聴診器が聴こえないということで、誰かが遣って壊したに違いないと駄々こねる大先生だが…。

それもそのはず、既に亡くなっている患者さんを診察したため、心音など聴こえるはずもなく…。

赤根さんが頑張って処置をしたご遺体はめちゃめちゃに。

大先生のあり得ない行動とあり得ない光景を見て堪忍袋の緒が切れた赤根さんが、本音を口走ったことで、ついに大先生に”引き際”が…(;’∀’)w

沖田 ×華:お別れホスピタル 2巻(小学館)

『終末期に誰かを好きになることは”生きたい”気持ちに直結してて、生きる理由を作ることになるのかも知れないーー』

岸 英次郎さんは82歳で水腎症&認知症の患者さん。

ターミナルに来て2年目になる男性で、元漁師で大柄な彼は一旦暴れ始めると(※不穏というらしい)、男性看護師やヘルパーさんでないと抑えることが出来ないくらいの力持ち!

10代の頃から漁師で、仕事をする以外は典型的なロクデナシだったらしい岸さん笑

若いころはもっともっと横暴で気性も激しかったそうなので、これでもマシになったそうな…(娘さん談)

そんな暴れん坊岸さん、最近新しく入ってきたヘルパーの東さんに恋をした模様♪

それを糸口に、少しでも病状を改善出来たらと考える辺見。

というのも、積極的な声掛けによって脳が活性化し、認知機能にも良い影響を与えるそう。

=ということは、岸さんが少しでも楽になるはず。

マメに声掛けをして、東さんとの仲を取り持つ辺見。

他の患者さんを見ていても感じたのは、

誰かに恋をするということは、生きるパワーを底上げする効果があるーー

不慮の事故で悲しい最期を迎えてしまう岸さんですが、東さんとの心温まる交流がとっても可愛くて、2巻一好きなエピソードです!

沖田 ×華:お別れホスピタル 2巻(小学館)

『最後に防護セットも袋の中に捨てて、終了ーー』

冬の季節に突如やってくる、白い悪魔

肺炎、

RSウイルス、

インフルエンザ、

そのどれも比でないそれは、ノロウイルス!

感染力が非常に強いことから、院内感染の中ではもっとも恐れられているらしい(;’∀’)

感染を確認したら、

⑴吐物、糞便を特殊な紙に吸い込ませ

⑵50倍に薄めた塩素消毒液をかける

⑶布製品には250倍に薄めた消毒液を霧吹きを満遍なくかけてから新しい物と交換

⑷出たゴミは専用の袋に入れてしっかり密閉

⑸床の吐物は紙ごとまとめてポイ→床も殺菌

⑹作業をした防護セットもポイ

医療廃棄物は専門業者でないと処理ができないこと、

そのための費用がかかること、

集団感染に繋がった場合、役所への報告なども必要になってくることから、

健全な経営のためにも感染を必要最小限に抑えることは絶対不可欠!

この回のおかげで、ノロウイルスがいかに怖いか、感染拡大を迅速に抑える必要があるかよく分かりました(;´・ω・)

【感想】

2巻も面白かったです(∩´∀`)∩♪

人間って本当に、弱くて脆くてずるくて色んな面を持っているから見てて飽きない。

病気になった人間ほどその本心が出るシーンはないのかも?

看護師さんや医療に就く人間はその様をつぶさに見つめているはずなので、思うところも多々ありそうです笑

患者さんも面白いですが病院の人たちも面白い!

悲しいはずなのにどこか少し笑えるっていうのもこの作品の魅力な気がします。

死が身近にある現実ってどんなんだろうなぁと思ったけれど、一応病院外の世界も死が隣り合わせなはずなのに、驚くほど現実感が無いです。

どんな気持ちで働いたり生きたりしてるのかな、と思いましたが、ワンオペや人員不足で常に忙しそうなのは言うまでも無さそう…。

3巻は秋ごろ発売だそうです。

主人公の辺見から見た、病気と命について、またどんな患者さんと出会えるのか、楽しみです。

今日もお読みいただきありがとうございました!

既刊リンク

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