ショップオープン間近、マキの情熱のゆくえは――ついにフィナーレ!

2019-06-14

『情熱のアレ 4巻』花津 ハナヨ(著)クイーンズコミックスDIGITAL(集英社)

 

 

【あらすじ】

王子さんが超理想のタイプです。

マキに憧れてアダルトグッズ業界に入ったという、問屋の新入社員・さあら。

大人しそうな外見と裏腹に、「本当においしいモノに出会うために」と男を試食(!)している隠れ肉食女子のターゲットは、王子…!?

オトナの乙女のちょっとアレな冒険は、ついにファイナル!

(この本の情報 より引用)

 

 

【みどころ】

花津 ハナヨ:情熱のアレ 4巻(集英社)

『マキさんはあたしの憧れです!!』

 

新入社員の山岡さあらちゃん(23)は、広尾育ちの清楚な女の子。

アダルト業界からはむしろ遠そうな雰囲気の彼女だが、

就活中に読んだ記事でマキの考えに共鳴し、やってきたという。

 

マキと、仕事のパートナーである赤塚さん、さあらちゃんとで、

ドイツのアダルトグッズ展示会へ!

 

花津 ハナヨ:情熱のアレ 4巻(集英社)

『じゃあ作っちゃえば?』

 

展示会に到着すると、日本での知り合いでショップオーナーの岩井さんが。

彼女のお店には海外製のアダルトグッズが多く置いてあることから、取引の方法を教えてもらいつつ…。

街中のとあるお店に一緒に立ち寄ると、なんとそこはカジュアルで可愛い雰囲気のアダルトグッズ専門店。

 

Hなものを売っているはずなのに凄くカジュアルで、入り口は広く店内は明るく、店員さんが若すぎない事すらポイントに。

日本と違って、『隠すべきもの』という価値観すら無いのかも…?

 

深く感銘を受けたマキは、日本にも同じようなお店があればいいのに

→なら自分で作ったら?と言われて、

 

アダルトグッズ専門店を作る流れに!

 

こんなオシャレで雰囲気の良いお店なら確かに行ってみたい(∩´∀`)∩♪

 

花津 ハナヨ:情熱のアレ 4巻(集英社)

『マキ……?』

 

あっという間にドイツ出張最後の日、一行はフェティッシュなクラブへ参戦することに♪

フェティシュとは

 

マキの恋人、大野さんを狙っているさあらちゃんは、マキと赤塚さんを取り持ち、自分は大野さんと二人きりになる

と言っていたのに、結局みんなクラブに合流(?)

そこには、マキに言い寄る赤塚さんの姿が…

告白&キスをされてしまった場面を見られてしまったマキ、万事休す…!

 

花津 ハナヨ:情熱のアレ 4巻(集英社)

『そしたら自分を特別な人間だと思うことができたから』

 

大野さんの同僚、青山さんの言う、

『大野さんがさあらちゃんになびくことは有り得ない。彼はもっとコンプレックスが強くてかわいそうな感じの女が好きだし』

という言葉が引っ掛かるマキ。

 

さあらちゃんになびく気配が無いのは良いとして…。

 

コンプレックスが強くてかわいそうな女とは???

セックスに飢える女に応えることで、『人助けした』気分に浸っていたとか???

 

卑屈になってしまうマキに向き合う大野さん。

どうして人からそう思われるに至ったかの経緯を話始める。

 

十代の頃、両親の都合で行ったアメリカで酷い人種差別を受け、仲間に入れてもらう為に猛勉強。

念願だった日本の大学に入学出来たものの…

日本にも馴染めず絶望。

 

しかし、女の子にモテるルックスとスペックを持っていることに気づいてからは、

女性に求められること=自分の居場所を見つけたと勘違いし、

なおかつ、満たされていないとかコンプレックスが大きい人の方が喜びも強いことが分かって、自分の欲を満たすために、『あえてそういう人を選んでいた』自覚はあったという。

 

傷ついてきた過去やコンプレックスから逃れるために、セックスで自分をごまかしていた大野さん。

本当に好きな人が出来ても5年間セックスレスが続いたこともあり…

実は自分に自信なんてないことが見えてきた。

 

マキの不注意から危ぶまれた二人の仲だけど、お互いの弱さを晒すことでなんとか修復!

 

花津 ハナヨ:情熱のアレ 4巻(集英社)

『人格?そんなの 考えたこともなかったーーー』

 

『死ぬまでに食事できる回数が決まっているなら、できるだけ効率よく美味しい物にありつきたい』

さあらちゃんのセックス観は食事と一緒らしく、本当に美味しい食事がどうか試食する=軽い気持ちで男の人と寝る

らしい笑

 

愛情のないセックスは心と体が擦り減る

と注意するマキの言葉は彼女に響かず…。

 

しかし、過去に寝た人に、『人のセックスを批評して何様のつもり?』

と言われたり、

『モテる子は努力しないからマグロ』

と言われたり、

 

後腐れなくセックスがしたいだけなのに、段々不自由さを感じるさあらちゃん。

 

かつて大野さんがつまずいたように、相手への思いやりや『人格を無視した』行動を取っているから、相手からも大事にされない

 

と気づいていくように…。

 

花津 ハナヨ:情熱のアレ 4巻(集英社)

『強くなりたい あたしを成長させてくれるのは王子なんだ』

 

半年か一年の長期出張が決まった大野さん。

ショップのオープンを1ヶ月後に控えて不安定になっているマキに、粘り強くアプローチし続ける赤塚さん。

 

マキが仕事で嬉しい時も、辛い時も、ずっと側で支えてきた強力なパートナー

『赤塚さんには自分の弱いところも見せられる』と自覚するが、

『イイ女でいたい、成長した姿を見せたいと思うのは大野さんだけ』

 

と、自分の気持ちに誠実であろうとするマキ。

 

マキの情熱がこもったショップは無事オープンするのか?

恋人との恋愛のゆくえはーー

 

ついにフィナーレ!

 

【感想】

間は空いてしまいましたが、読み返すと物語がサクッとまとまっていて、とても面白かったです!

終わってしまってちょっと寂しいくらい( ;∀;)

 

最後の方は少し駆け足かな?と感じなくもない展開でしたが…

それでも、それぞれのキャラクターの抱える背景や感情を丁寧に描写されていて、大好きな作品の一つでした。

 

この作品のおかげで、一人一人一つ一つのセックス観がある(それを持つに至った経緯もある)ことを想像するようになりました。

人とそういう話をするのは凄く苦手なんですが、共有するのも面白そうだなぁとまで思えるように!笑

 

アダルトグッズショップはドン・キホーテ以外行ったことがないので、行ってみたくなりました(∩´∀`)∩♪

 

今日もお読みいただきありがとうございました!

 

 

既刊リンク

花津 ハナヨ

押し寄せる試練と葛藤の連続にマキは?そして恋人の過去も

 

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