即効&確実に技術を上げるには?いい文章が書けるようになるヒントを学ぼう!

2019-01-03

即効! 成果が上がる 文章の技術』尾藤 克之(著)アスカビジネス(明日香出版社)

即効! 成果が上がる 文章の技術:概略

昨年くらいから、AI(人工知能)が話題になっている。

AIの発展で人間がやる必要のない作業を中心に、少しずつ代替が進んでくることが予想されている。

しかし、本質的な人間の関りの部分がなくなることは考えにくい。

時代が変わっても必要とされるものがある。

それが「文章を書く」ことではないかと考えている。

(中略)

文章を書くことはコツさえ覚えてしまえばそんなに難しいことではない。

ではなぜ「文章を書くのは難しい」と思ってる人が多いのか。

(中略)

実は、どんな文章が伝わるかは、プロの文筆家でも分からない。

しかし、「伝えたいことがハッキリしている文章」には、必ずハイライト(伝えたい要点)がある。

(はじめに より引用)

 

即効! 成果が上がる 文章の技術:みどころ

part1 文章力を高めるコツ

 

文章とは、「伝達手段」であり「自己表現」のひとつです。

最終的には、どのように書いても伝わればいいのですが、「考えすぎて筆が止まってしまう」人が多いように感じます。

「考えすぎて筆が止まってしまう」ということは、「なにを書けばいいかわかっていない」ことと同じです。

(中略)

まずは、あまり難しく考えずに、自分は何を伝えたいのかを掘り下げてください。

(本文p15 より引用)

 

なかなか筆が進まない、そもそも取り掛かれない…。

ということが私にはとても多くあるのですが、その原因は、

「そもそも書きたいメッセージ・テーマが定まっていないからでは?」

と鋭いご指摘。

 

文章の上手さが人を動かすというより、

読み手にとっての情報の必然性・関心のあるテーマ、分かりやすいメッセージを取り扱っているかが、一番伝わるということ。

 

まずは、

『誰に』『何を伝えたいか』

それを一番明確にすべく、自分の思いを深堀りすること、と筆者は綴っています。

 

文章の出だしで、もっとも大切なものは「フック」です。

(中略)

最初の100文字で読者が興味を持たれないと読んでもらえません。

(中略)

まずはタイトルとコピーです。

これまで反響のあった記事の見出しをいくつかあげてみましょう。

○シュークリームはダイエット食である

○食べていると確実に死に近づく食べ物

○「1分の遅刻」はいくらの損失なのか

(本文p226 より引用)

 

書評ブログを運営していてつくづく思うのですが、当たり前に人と読んでいる本・コミックが多くのブロガーさんと被ります。

 

特に今はゴミトイプに代表されるように、キャッチーな題材や絵柄で話題を集めるネット広告系作品もかなり多く、読み手の数は未知数ながら書き手は溢れかえっているのが現状です(この辺は検索結果からそう思います)。

様々なテーマで同じ様にネットで発信されている方も苦心しているところだとは思いますが、人と同じテーマで闘わなければならない時、

 

見出しを練る

切り口を模索する

のって至難の業だけど、とても大事なことですよね。

 

筆者はこれを「フック」と呼び、

  • 意外なキーワード同士の組み合わせ
  • 普段の行動に関連する提案などを効果的に呼びかける
  • 見出しで引き付け、本文へ誘う工夫

 

などなど、情報を欲している人へのアンテナ、そして読んでもらえるための工夫をするべきと提案しています。

筆者の実力はバズった記事タイトルに代表されるように、また、目次にもそれは表れています。

読み手が気になる事柄がもし分からなくても、自分が「読みたい」・「気になる」と思った記事のタイトル・コンテンツのキャッチコピーを覚えておくのもコツのようです。

 

part2 実践的スキルを会得しよう

文章のうまい人には読書好きが多いように思います。

(中略)

自分と異なる文章に触れることで思考も鍛えられていきます。

文章を書くことが苦手な人は、いきなりテクニカルなスキルを学ぶよりも、本を読むことによって得られる効果のほうが大きいかも知れません。

(本文p87 より引用)

 

 

以前読んだ別の本でもやはり同じ様に、「文章のうまさ」=「読書量の多さ」

と書かれていて、文章を扱う人たちが一様にそのように提言しているということは、

王道のテクニックなのでしょう。

 

本を多く読むことで、

  • 言葉を識る
  • 言葉の使い方を知る
  • 表現が豊かになる
  • 文章力が身につく

のは間違いないです。

多く触れるものほど覚えていき、よく使うことで身についていきます。

電車に乗る機会の多い日本人は、大体の人が「車掌さん」のモノマネが出来ると思っているのですが(個人的に)、それは小さいころからよく聞いて慣れ親しんで、自分でも真似したりしている内に身につくからなんですよね。

 

手っ取り早く文章力を上げるには、

古典や著名人の本を繰り返し読んでは、同じ様に書くこと!

ただし、読むだけではまず身につかない(論語より)

 

形容詞ではなく、動詞や慣用句に置き換えると文の印象がかわります。

【形容詞】

今日は暑いです

会えてうれしかったです

【動詞・慣用句】

今日は蒸し風呂のようだ

会えて光栄です

これをさらに伝わりやすくするには、具体的な数字を入れることです。

 

【形容詞】

今日は暑いです

会えてうれしかったです

【動詞・慣用句・数字】

今日は気温38度で蒸し風呂のようだ

2年ぶりに会えて光栄です

 

形容詞を多用するのではなく、動詞、慣用句に置き換えてみましょう。

さらに、数値化できる情報を載せるように心がけると文章のクオリティがアップします。

(本文p111 より引用)

 

本書では、2章と3章に文法や日本語の正しい使い方がしっかりと記載されています。

即効使えるスキルとは、こういう基本をしっかり押さえるところにあるんだな…と思わされる実例のボリューム、分かっている様でも、学校教育から離れた大人は今一度言葉遣いが正しいか確認したいところ。

私は雑な性格なので、誤用したまま使ってしまっているところや、最近多いカタカナ語のインプットが全く進んでいませんでした。

ベネフィットとかプライオリティとかまったく知らないまま…(;’∀’)

ここで紹介されている慣用句や数字を入れる表現は、確かにあると無いとでは表現力がかなり違いますよね。

この違いが個人的にはかなり好きです!

 

とある商品につくpopに、

『多くの方にご愛顧いただいております!』

と言われるよりもう少し明確に、

『〇秒に〇個売れてます!※2019年調べ』

と、販売実績調査時期などが明記された方が分かりやすいし、行動もしやすいですよね。

私はお店に置かれた商品にランキングや順位がついていたらつい見てしまうし、アマゾンリンクの『ベストセラー』表記にも弱いです笑

 

part3 とっておきの技術

”ひとつは「今しかない」という理由。

「今日この場所でしか入手できません」

「売り切れたら次回の入荷は未定です」というものです。

もうひとつは「自分にご褒美」という理由。

「今日は頑張った自分へのご褒美に最高級のワインで贅沢します」などがあります。

この2つは「背中を押す強烈な理由」になります”

(本文p157 より引用)

 

どちらのメッセージにもとっても弱いです!!!

 

足を止めるのは、その日限りのセールがやっているときだし、

「頑張ったご褒美にいっちゃうか…?」と好きなおやつに手が伸びるあの感覚、抗える気がしない…!(実際抗えていない)

多くの人にとっても、この二つはとても強力だそうなので文章にも取り入れたいところ。

「背中を押して欲しい」人は世の中にとっても多いようです(`・ω・´)!

 

基本的にななめ読みで多くの記事に目を通すはずです。

一言一句残さずに吸収しようとする読者はまずいません。

忙しく時間のない読者が読むのは、通勤途中、昼休みなどスキマ時間に限定されます。

その読者に対して、「じっくり読んでもらいたい」と命令することはできません。

意思決定はつねに読者にあります。

(本文p203 より引用)

 

情報が多くあふれる現代、ニュースにしても誰かのツイートにしても、見出しに「気になるなぁ」と思っても流れてしまうことは確かにとても多いです。

その、流れてしまう、ブックマークしたけど忘れてしまう前に、「今スグにこの情報を読まなきゃ」と思わせるテクニックがここでは書かれています。(ぜひ本文にて!)

 

この他にも、

  • いい文章と出会ったときに学ぶコツ
  • 自分の書き方を見つける
  • 親しみやすいキーワードをつかう
  • 読む人にベネフィットを与える

などなど、文章力を上げるヒント・メソッドが満載!

文中に出てくる文鳥(小鳥?)がまた可愛い笑

 

易しく、かつ確実に文章力向上を目指す方に♪

即効! 成果が上がる 文章の技術:感想

 

尾藤先生、ご献本いただき、ありがとうございました!

と同時に、すぐに書評を上げられず申し訳ありませんでした。(本を頂いたのは昨年11月末)

国語の教科書のように日本語や文法を学べる章、実際に文章を書くにあたって使えるメソッドなど、本当にヒントが満載でした。

まず表現したい思いを明確にすること

そのための技術を身に着ける&磨くこと

 

本書を読んでこの二つが大事なことが分かりました。

本文中に、『情報は自信になる』と書かれていましたが本当にその通りで、表現する方法を知っていれば怖くないし、思い切りできるんだとも個人的には感じました。

炎上や誹謗中傷を受けやすい時代なので、それでも運悪く何かが起こることも考えられますが。

 

書き方の心構えや実践的なコツや情報が満載で、読み応えのある一冊でした。

想定読者の年齢は初学者の20代から学び直しの50代~くらいと幅広そうなので、文章力を高めたいとのぞむ多くの人の参考になりそうです!

 

今日もお読みいただきありがとうございました(`・ω・´)

この記事は大好きなコメダ珈琲で書きました∢

 


 

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