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知略と思惑、交差する心理戦――真犯人をめぐる闘い

『御手洗家、炎上する 2巻』藤沢 もやし(著)KC KISS(講談社)

【あらすじ】

母親がすべての罪を背負った13年前の火事の真相を突き止めるべく、村田杏子は家事代行として御手洗家に潜入した。

厳しい後妻・真希子の目を盗み、上がることを禁じられている二階の捜索をすすめようとした矢先、挙動不審の引きこもりの男と出会う。

彼を利用しようと接触を試みる杏子だったが、あるミスから真希子の怒りを買ってしまい…!?

期待の新鋭が挑む、ある一家の火事から始まる本格ホームサスペンス!

(この本の情報 より引用)

【みどころ】

藤沢 もやし:御手洗家、炎上する 2巻(講談社)

『だからその衣装部屋にも、きっといろいろ溜め込んでると思う』

杏子が仕事帰りに訪れたのは中学の同級生、クレアの部屋。

縫製を仕事にする彼女は、様々な衣装や洋服を作ってはインターネットで世界中の人と取引をしている。

杏子が彼女に頼んでいたのは、御手洗真希子のブログにupされていた洋服やアクセサリー、バッグや靴の画像解析。

彼女が身に着けている物の中に、かつて母親が所持していた物がないか探っていた。

そして仕事中に見つけた2階の衣装部屋。

そこになら多くの物が詰め込まれ、かつ、あの家の秘密も隠されているんじゃないかと嗅ぎ当てる。

藤沢 もやし:御手洗家、炎上する 2巻(講談社)

『見たのよね?』

衣装部屋に行くべく意気込む杏子に、打合せ変更により一日オフになった真希子に誘われ自宅でお茶をすることに。

お茶の準備をしながら杏子に普段の感謝を述べる真希子。

以前雇っていた人は、芸能人のゴシップネタが好きでお喋りだったため、弱みをバラされる身の危険を感じた真希子はその日の内に彼女を解雇。

杏子の気に入っているところは、

  • 丁寧な仕事ぶり
  • 礼儀正しさ
  • 必要以上に自分に干渉してこないドライさ

だったのに、

上がるなといった2階へあがったことによる裏切り。

2階の住人である引きこもり男、この家の長男・希一と接触したことによりエプロンのボタンを落としていた杏子。

それが、彼女が2階へ上がったことを意味していると真希子は悟った。

給料と+αを渡して家から追い出す真希子。

杏子は致命的なミスを犯してしまった。

藤沢 もやし:御手洗家、炎上する 2巻(講談社)

『友達に誘われて行った合コンでのことだった』

真希子に怪しまれ、突然のクビに動転する杏子。

そんな姉の力になりたいと申し出る妹の柚子だけど、顔が母親と似ていることから、万が一にでも前妻の娘とバレるわけにはいかないと遠ざける。

何より、今回の計画は杏子が発案したことなので、危険なことに妹を巻き込みたくない思いもあるらしい。

ーーー離婚して以降、母方の実家のお世話になっていた杏子たち3人家族。

しかに兄嫁に疎まれ早々に3人暮らしをすることに。

そんな時、誰よりも気丈に、そして役に立てるように立ち回って来たのは姉・杏子。

人一倍頑張る姉を尊敬している柚子だけど、今回ばっかりは一人の力じゃ難しい…

と悟った柚子は、御手洗家の次男・医大生である真二と接触し、彼から色々御手洗家の内情を探る作戦に。

藤沢 もやし:御手洗家、炎上する 2巻(講談社)

『私の後ろには一生あの女の影がついてまわるのだと』

杏子を解雇して以降、無暗に他人を家に上げることを止めた真希子。

しかし売り出し中で付き合いも多く、忙しくなった今は、仕事のあとに家事をこなすのは至難の業だった。

家族の食事を出来合いの物で済ませている&引きこもりの希一の3食でゴミの量が格段に増え、処理に困っていた。

ご近所の目から逃れる為に手慣れた様子ですべてトランクルームに詰め込んでいたところ、近くのトランクをレンタルしている利用者と口論になってしまう。

有名人である真希子に気づいた相手の気をそらすべくピンチを救ったのは、杏子。

近くの牛丼屋でも働く杏子の口から出た『母子家庭なんでお金が必要』というセリフに反応し、

自分も以前はシングルマザーで、ここに至るまで随分と苦労したと過去を振り返るーー。

あの町で唯一の病院である御手洗医院。

その院長夫人は病院内の仕事を手伝ったり、町の様々な会合に参加する必要があった。

それによって明るみに出る自分の教養の無さ、前妻と比べられる惨めさ。

藤沢 もやし:御手洗家、炎上する 2巻(講談社)

『オマエよりも幸せな女だと』

真希子が人に見られる仕事を始めたのは、

人目につくことで、幸せな自分を周りの人間に知らしめるため。

かつて自分を馬鹿にした人間たちに認めて欲しかったという歪んだ願いが滲み出る真希子。

その中には、憧れていたはずの杏子の母も含まれていた。

藤沢 もやし:御手洗家、炎上する 2巻(講談社)

『もう一度 私を信じてください…!』

一通り片付けが終わり、禁じられていた約束を破ってしまったことを改めて詫びる杏子。

その上で、再び真希子の仕事と、あの家をサポートをさせてもらえないかと申し出る。

そんな杏子の訴えに、他人を頼ることも、家事が立ち行かない自分を世間に対し偽ることも止めると返す真希子。

それでも、主婦業と仕事の両立は厳しいだろうし、引きこもりの希一のことだっていつかは誰かにバレてしまうんじゃ…?と脅し、

そのうえで、あの家の秘密を知ってしまった人間として真希子の力になりたいと精一杯交渉する。

藤沢 もやし:御手洗家、炎上する 2巻(講談社)

『私と父はその動画を再生した』

何とか訴えが届き、再契約にこぎ着けた杏子。

真希子の仕事に以前よりサポートするようになってから、関係は深まった。

家の鍵を預けられ、『長男には干渉しない』という約束の元、家の中を自由に行き来できるまでに。

ずっと目をつけていた衣装部屋。

杏子が探し出したかった物、

それは家事の翌日、病院の裏手につけた防犯カメラに映る、柄物のニット。

ブログにupされた真希子の衣装部屋の画像、クローゼットの中にはそれが大切にしまい込まれていたことから、そこにあると確認したかった。

藤沢 もやし:御手洗家、炎上する 2巻(講談社)

『もしくはなにか捨てられない事情があったのか…』

ニットは母親のもので間違いなく、母親が所持していた頃日本には出回っていないものだったので、

真希子が母から盗んだものと推測する杏子と画像解析を担うクレア。

火災のあった日、母親はこれを着ていなかった事から、

盗んだニットを着て病院の裏手から火をつけたのは真希子では…?と考える。

しかしそこで残る疑問は、これが大切に保管されていたということ。

母親に罪を擦り付けるなら、着た後は処分されていそうなはずだが…?

藤沢 もやし:御手洗家、炎上する 2巻(講談社)

『あのカルテはまだ病院の方にあると思う』

もう一つの疑問は、見つかったニットが防犯カメラの映像のものと一緒なのかどうか。

それを証明すべく、次は映像データを探る杏子。

父親と確認した映像はSDカードに保存されていたものの、火事の件に見切りをつけたのか父親はカードを処分。

どうしても諦めきれない杏子は、それを拾って&その時調べてまとめたことをカルテ形式にして病院のカルテの中に紛れ込ませた。

そのうちに両親は離婚、子どもの力では調べ上げることにも限界があって、カルテはほったらかしに。

13年前のカルテのゆくえは…。

藤沢 もやし:御手洗家、炎上する 2巻(講談社)

『早く先に進まなきゃーーー!』

病院に忍び込んでSDカードを取るなら、父親に事情を話して頼ったら?

と提案するクレアに、

13年前の火事以降、防犯カメラの映像を見てから急に態度を変え、あっさり離婚してずっと会っていないという杏子。

今は自分たちの父親というより、真希子の夫なので、自分や母親のことは信じて貰えないかも…という不信感があった。

そんな折り、急に舞い込んできた病院に忍び込むチャンス。

鍵を複製して父親の居ない隙に忍び込む算段を企てる杏子の後ろに、

彼女を睨む長男・喜一の影…!

【感想】

1巻では知略を巡らせ冷静に立ち回っているように見えた杏子でしたが、2巻ではミスや計画に陰りが出る描写も。

一人の力では復讐が成し遂げられないことを暗示しているのでしょうが、言動が短絡的にも見えたので、危なっかしさに何度もヒヤヒヤ…。

これで周囲の人間が怪しまない訳がない笑

真希子がモデルを目指した理由、父母が別れた経緯などが分かりましたが、まだまだ謎が多い本作品。

特にお父さんがお母さん(が火の不始末をした)を守らない展開にモヤモヤ。

家を全焼させたのとは他に、別れる理由や気持ちの部分が描かれていないので、今後の展開に期待したいです。

今日もお読みいただきありがとうございました!

金粉入りの日本酒が美味しかったです(`・ω・´)

既刊リンク

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