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暮らしと人生の整え方~堅実な老い仕度の手引き

『あした死んでもいい暮らしかた』ごんおばちゃま(著) 興陽館

【概略】

(中略)つまり死ぬことではなく、生き方論だと私は考えます。

死はずーっと先にあると考え、「まだ大丈夫」「まだ若いから先は長い」と思いながらも、そうではないことも私たちは知っています。

(中略)気が向いたページから読んでみてください。

一つ一つは簡単なことばかりですが、実践していけばきっとあなたの暮らしは変わると思います。

どう暮らしていけばいいのか、あなたが迷ったときの参考に、この本を活用していただけたら幸いです。

(はじめにより引用)

【みどころ】

PART1:身辺整理と頑張らない片付け

大事なことは自分に必要なモノの絶対数を把握すること、そしてそこまで減らすことです。
厳選したモノを大切に使い、使い切る生活ができてくると、モノによる悩みどころか自分の生き方まですっかり変わってることに気づくことになるでしょう。
(本文P.63より引用)

1章、2章は身辺整理と日々の片付けについて。

「ものを大事にする」ことについて間違っている人がいるのではと著者は唱えます。

使わずにしまいこむ=大事にする×

とことん使い切る=大事にする◯

大事なモノほど前者の、使わずにしまってしまうタイプなのでこの指摘はドキッとしました

生活に必要なもの、そしてそれの数を把握し、最後まで使い切る

そこまでして初めて「大事にできた」と言えるのかも知れません。

厳選し側に置いたモノたちをこまめに掃除し丁寧に扱う→長持ちする→余計に買い換える必要がない→お金も大事に出来る

というサイクルにも入れるのだとか、確かに生き方というか考え方すら変わりそう…。

そういえば、母方の祖母が後生大事に使っていたナショナル(Panasonic)の鉄製アイロン、6年前に祖母が亡くなった際に祖父から譲り受けたのですがまだ現役な気が…40年くらい前のものな気がしますが、壊れる気配がない。

祖父母はかなり物を大事にするタイプで、電化製品だと必ず分解と掃除をよくやっていました。

遊びに行くたびにおこづかいを沢山もらって、やりくりも貯金も得意だったみたいなのでやはり相関関係が!

私たちは「自分のことは自分でするのよ」と子供を育ててきました。
親の教えを守ってきた子供たちに私たちの面倒をかけるのは、その教えに反しています(笑)
(中略)子供たちの手をできるだけ煩わせないためにも、動けるうちに片付けを始めましょう。
それが私たちのできる最後の「子孝行」ではないでしょうか。
(本文P.99より引用)

子孝行」という言葉があるなんて!この文章を読んでとても驚きました。

著者の造語でしょうか?

後に残される子孫へ尽くす礼儀という印象がして一目で気に入ったのと同時に、そういう視点で物の片付けや生き方を考えたことがなかったので大きな知見を得た気分です。

確かに遺品整理は労力も資金も掛かりとても大変だと聞くし、業者を呼んで片付け~などもTVで観たりします。

子どものみならず配偶者や愛する家族など、もし自分が先に逝って彼らが困らない為にも、自分すら持て余す物は持たない・都度整理に勤しむなど、親しき仲にも礼儀ありという姿勢で暮らすことはとても大事だと思えました。

外で一日気を使い帰って来る子供たちや夫のおいちゃんは、疲れきっています。どんなにきれいに掃除していても片づけていても、家族の目には留まらない。それが現実です。
みんな自分のことで精一杯なのです。
それを寂しいと思わないことです。家族に依存しないことです。
(本文P.120より引用)

自分のやっている事を認めて欲しいと思うあまり、相手の立場が見えなくならないように気を付けたいものです。

著者は更に、

自分の人生だから誰かの評価はいらない。自分が納得のいくように生きること

と続けています。

家族に依存しないって難しいけれど大切なことですよね。

親も子どもも夫婦間も、自立するから尊重出来るのかも知れません。

自分の頑張りが家族に影響するとも、自分が手を抜いたから誰かが上手くいかなかったとも思わないこと

愛する家族の日々の暮らしを支え、且つ納得して生きること。

これが互いを苦しめないコツかも知れません。

PART2:整う暮らしのルール

毎日の生活で大切なこと、それは、
せめて今できることを一つでも二つでも必ずやり遂げることです。
例えば、「今日は市役所に行って頼まれた用事を済ます」、
あるいは、「今日は美容室に行って髪を切る」、
また、「洗濯槽がどうも臭うので掃除をしよう」。
そんなことをきちっとやっていく。
(本文P.145より引用)

3章、4章は暮らしの整え方と食事について。

人生で最高に燻っていた時期があるのですが、その時は自分との約束をほとんど守れなかったのでこれは大いに頷けます。

どんどんだらしなく、どんどん自分のことが嫌いになるんですよね。

何に対してもやる気がなく人との約束も守れなかったので、その頃関わっていた人たちには本当に迷惑をかけました。

未だに、用事に対して面倒くさいな…というのが顔を出す瞬間がありますが、約束を破る・先延ばしにして良いことは一つもないので確実に果たすようにしています。

約束を守る、日々を淡々と過ごすことは地味でいて物凄く難しいことだと思います。

PART3:人生を楽しみながら運営する

「買おう」と思っていたものを手作りした場合、買うはずの金額を貯金するのが幸せ貯金です。
クリーニングに出そうと思っていたものを家で洗濯した場合のクリーニング代も幸せ貯金です。
(中略)この貯金は、わくわくして幸せになることに使います。
(本文P.190より引用)

5章、6章はお金と時間の使い方について。

先に貯蓄に回すのは先取り貯金、あまったお金を取っておくのがへそくり、わくわくすること、突然の事態に備えておくお金が幸せ貯金。

著者いわく、家電が壊れた時や、家族旅行にいく際に使うそうです。

確かにしたいこと、欲しいものと交換するのがお金の良い使い途でもありますもんね。

自分の生活で幸せ貯金できそうなこと…と考えたら、家にあるもので子どものおもちゃを作るとかかな?

買わずに済み、かつ愛着も湧きそうです。

そうして集めたお金で家族でどこかへ行ったり、子どもの服や絵本を買えるのかしらと夢想すると楽しいです笑

幸せ貯金とは貯めたお金を使う時のみならず活動している時さえワクワクするみたいです。

家族が一緒にいられるのはそんなに長いことではありません。
私は実家を二十四歳で出ました。
ということは、たった二十四年間しか親と一緒にいなかったということになります
育てた子供はいつしか家を出ていきます。家にいる間は家族みんなで支え合って楽しく暮らしたいものです
(本文P.212より引用)

生後4ヶ月の子どもを育てていますが、今からすでに出て行く時のことを考えてしまいます。

とても大変な時期だと感じつつも、味わったことのない幸福感がいつも込み上げてきます。

その為に夫婦(両親である私たち)はどうあるべきか、保険や住まいなど長期的な観点でよく考えたいものです。

あまり考えたくないけれど、いずれこの腕の中から離れていくことを思うと冗談抜きに涙が…子育てがひと段落して、主人と暮らすときの自分の身の振り方についても思案しておきたいものです。

【感想】

よく行く本屋さんで、長いこと陳列されていて気になったので読んでみたのがきっかけだったと思います。

タイトルから自分にはまだ早いかなと思いつつも読み進めていくと、少なくとも所帯がある人だったら家族がいるので、年齢関係なく読んでおいた方がいい本だなぁと感じ…文章の温かさ、柔らかさみたいなのが心地よく、言っていることも為になることばかりで、ぐいぐい引き込まれました。

手に取った頃は妊娠していて、部屋の模様替えを丁度目論んでいたときだったので、かなり真剣に物の選別・処分をしたのを覚えています笑

片付けが生き方にも反映されることはこの本を読むまではそこまで強く意識していなかったけれど、読後はほぼ同義だよなぁと思うまでに。

「老い支度」というと年配の方向けの言葉のようにも思えるけれど、二十代くらいからでも適用できる考えかとは思います。

逆転の発想で、どういう老後を送りたいか、理想の死に方みたいなものを考えた時に、死期はコントロール出来ないにせよその時どう在りたいか、は決めておけるかなぁと。

私は少なくとも、好きな物に囲まれ大切な人たちとの付き合いを大事にし、シンプルな暮らしの中で生涯を終えられたらな…と思いました。

そこから起算して、今なにが出来るか?を考えるきっかけにもなります。

タイトルに引っ張られ過ぎず、片付けたい・人生を見つめ直したい方におすすめの一冊。

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