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絶世のブス!?ハートはいい女度高めな痛快お仕事小説!

『Bの戦場 さいたま新都心ブライダル課の攻防』ゆきた志旗(著)集英社オレンジ文庫

【あらすじ】

さいたま新都心に位置するホテルブライダルでウエディングプランナーを務める北條香澄は、自他ともに認める絶世のブス!?

幼いころに体験した結婚式の華やかさに憧れ、結婚を夢見るも生まれて二十数年、「ブスには運命の人が存在しないということもある」と香澄は悟る

それならせめて、平凡な娘がお姫様になれる特別な一日を、魔法をかけるようにサポートする立場であろうと決意する

「ブスもわたしくらい本格的になると、気の毒過ぎて普通の大人はイジれない」

ウエディングプランナーの仕事に誇りを持ち、細やかな気遣いでお客様の信頼を得て邁進する香澄に、モデル顔負けの美形上司、久世課長から「結婚を前提に付き合って欲しい」と言われ人生初のプロポーズにときめくも、課長は究極のB専で変人で…

【見どころ】

「確かに香澄さんほどの凄まじいブスから見れば、僕のような外見の美しい男はつまらなく感じるのはもっともでしょう。」
「そうですね。ではわたしはこれで」(本文P.83より引用)

母親に謝られるほど残念な顔で生まれた香澄。

しかしホテルスタッフらしく身綺麗な装い、熱心な仕事ぶりから、ひとつ年下の美形上司、久世課長に見初められてしまう。

女心として、ただ生まれ持った容姿を愛してくれればそれでいいのに「素晴らしいブスっぷり、ブラボー!」と言わんばかりに斜め上どころかどこに向かってるの?と思しき褒められ方をし強い殺意を抱く。

課長のズレた求愛、香澄の自虐や応酬が本当に本当に面白く、噛み合わない二人のやり取りに初めて小説を読んだ筆者は笑いが止まりませんでした。

「(中略)ただでさえ初対面のお客様を軽く動揺させるほどのブスだというのに、これでは顔面が不吉すぎると即チェンジ、もっと悪いと他の式場に逃げられてしまう。」(本文P.111より引用)

香澄の自身に対する表現、ブスの形容には眼を見張るものがあり過ぎる笑

どうして作者はここまで面白いことが考えられるのだろう、その意味を知りたくて内容に集中出来ないこともしばしば…。

香澄は自虐するけど卑屈じゃない、他人を妬む意地の悪い人でもない。

尊敬出来る先輩、可愛い後輩、憧れのあの人、やりがいのある仕事。

本格的なブスではあるけれど、香澄は自分らしく前向きに仕事に情熱を注ぐ姿は応援したくなること請け合い!

個性的なお客様方の婚礼事情、変人課長との恋の行方はいかに…?

【感想】

小説の舞台が住んでいる場所が近いこと、ブスのウエディングプランナー

というキャッチコピーを目にし、小説を読んだことなかったのに衝動買いしていまいした。

香澄は長年ブスやっているだけあって(?)自虐にも光る表現があり、課長はG(ゴキブリ)にさえ気高い醜さを見い出す変人で、それを表現する作者の語彙力に圧倒されます。

笑えるし、ウエディングプランナーという素敵な仕事の苦悩や魅力を知ることが出来て読後のとても良い一冊です。

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