大人になる程に増す防御力ーー打ち破れるのは彼女が若いから
『恋は雨上がりのように 3巻』 眉月じゅん(著)ビッグコミックス(小学館)
【あらすじ】
店長への想いを募らせてゆくあきら。
その真っ直ぐな想いに戸惑いながら、
人生に一度しか訪れない少女の17歳の夏は、
(裏表紙より引用)
【みどころ】
「なんで橘さんがウチにいるんだ?」
2巻で勇斗に言われるままに押入れで待機していたあきら(
暑さに耐えきれず飛び出すあきら、
いいなぁ好きな人のシャツ…
「あたし、 店長のこともっと知りたいです。」
告白されて、映画館デートして、それで全て終わったと思っていた
近藤の家を訪れた際にあきらが見てしまった部屋、
それは机や畳に散乱した原稿に、
近藤は純文学を、学生時代から今までずっと愛していたのだ。
『職場で見る彼』の『知らない一面』
あきらはますます惹かれてしまう…。
「カポッ」
脚を怪我で傷めてから離れていた陸上。
いつしか中学時代の親友、はるかとの距離も離れて…。
あきらの本心は描写されていませんが、
そんな折、『
はるかもそれを知って、こっそり回し、
おまじないに縋ってでもあきらとの縁を大事にしたはるかの気持ち
思い切り自分の気持ちをぶつける、
「どこかで橘さんを呼んでいる本があるのかも知れない」
近藤の好きな“純文学”が気になって図書館に来たあきら。
偶然にも近藤と出会って、オススメを聞いたらこの回答。
自分の悩みや感情に呼応してくれる本が見つかる事が確かに本屋さ
昔何かで読みましたが、本屋さんを散策している人の頭の中は、
『面白い本ないかな』
『こんな感じの本が読みたいな』
と、積極的に買いたい、
印刷された本を買う人は減り、
近藤の本に対する思いがよく分かるセリフ、
「君が俺の何を知っているの」
シークレットキーホルダーを手に、
近藤が図書館で借りた本は、
知り合いに作家がいること、沢山本を読んでいて詳しいこと、
でも近藤は…。
近藤自身は、
純文学を愛するゆえに失ったもの、
あきらが思うような人物ではないんだと度々思い知らされることも
だから、何も知らずに褒めてくるあきらを、
近藤の暗くて繊細な内部へあきらが触れた瞬間。
気まずいまま、天気も荒れて、近藤が夏風邪を引いたところで3巻
恋は、苦くて甘くて、やっぱり苦い…。
【感想】
店長の繊細な心の奥へと入ったからこその、初めての拒絶。
このリアクションが見られた時は私は嬉しかったです。
それまで大人として、そつなく当たり障りなく…彼女の前で生きて
長く生きてきた分、
あきらからしたらショックかも知れないけれど、“本当の彼”
それでも諦めない行動力が、凶と出るか吉と出るか?
4巻も近いうちに!
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