2017-10-21
『ヨチヨチ父 とまどう日々』ヨシタケシンスケ(著)赤ちゃんとママ社
【概略】
パパは共感。
ママは落胆。
ママっていつもイライラしてるよね?
パパって何か蚊帳の外だよね…?
話題の絵本作家・ヨシタケシンスケが父になってからわかった“トホホな真実”を描く、初の育児イラストエッセイ!
(帯文より引用)
【みどころ】
Amazonレビューには、“試し読みしてから購入に至ったとか”、“連載されていた本誌を読んで購入した”という人が何人かいて、羨ましい…と。
私が買ったところでは試し読みが出来なかったので、買おうか買うまいかモヤモヤ。
でもずっと気になっていた本だし、と勇気を出して買ってみたら大当たり!
著名な絵本作家さんのエッセイ集、着眼点が独特で表現がユーモアたっぷりでとっても面白い作家さんなので、エッセイでもそれは活きていました。
絵はもちろん字もすべて手書きなのは嬉しい誤算(笑)で、ページからヨシタケさんらしさが溢れ出るというか、いつも通り面白い!
目次やコラムなどは無く、「パパ目線の初めての育児」というテーマで描かれたイラストエッセイが55項目あります。
- 新生児~未就学前の子どもの特徴と思い
- 育児に奮闘する妻への思い
- 子を持ってからのパパ視点の思ったこと
などだいたいこの3部構成。
子どもの特徴と思いに関してはそうそう!とひたすら共感。
オムツがゆるいのかキツいのか、
暑いのか寒いのか、
赤ちゃんっていい匂いがする、
子育てバタバタしすぎて、もう逆に笑えてくる
うんうん(笑)
楽しくてとびきり幸せで、とてつもなく大変で、しんどくて、でもって可愛い
みたいな、子育ては多くの感情を内包している感じ、可愛いイラストから伝わりますというか激しく同意しっぱなし。
【感想】
この本は基本的には男性におすすめなんだろうけど、読んでおいて良かったなと思うのは「出産後の私たち(妻)が旦那さんからどう思われているか」「育児しながら旦那さんは何を考えているか」がよく分かったこと。
もちろんこの本は著者ヨシタケさんの体験記なので、普遍的に男性に共通している認識かというと誤差は生じるかと思いますが。
うちはどうかなと気になり一応主人にも読んでもらったら、「大体こんな感じ」と言ってもらえました。やはり…。
世の育児に奮闘するパパはこんなことを考えていると思いたい…。
女性は妊娠期間もありますし、子どもの受け入れやお世話をする体制が、生まれてくるまでに着々と進みますが男性はというと自分の身に起こったことじゃないので、どうしても脇役感が出るとか、ゆえにママの考える“普通考えれば分かること”とズレがあったりするのは仕方ないって言うのも、なるほどなぁと納得したり反省したり。
ママのメンタルの上下、体型の変化、パパより子どもとなってしまう様子など、細かく描かれているのでその通りとなるも、もう少し優しくしよう、体型に気を遣おうと思わせられる…(笑)
女性目線のエッセイや漫画はアナログもデジタルもごまんとあって、知るに事欠かない時代だなぁと日々思いますが、男性目線のはなかなかないから本当に貴重だと思います。
“赤すぐ””キララpost””コノビー”などなど描くのも読むのも女性ばかりですしね、“子どもは夫婦二人のもの(だから責任も世話も半々)”という認識は女性のほとんどが持っていると個人的には思っていますが、その割には男性側の意見や旦那さんが何を考えているかはあまり共有されていないのも実情…。
自己開示や気持ちを表現するのがあまり得意でない人も男性には多いみたいですしね、もっと語る人が増えてくれたら互いの行きちがいも減る気がします。
私は少なくともこのエッセイを読んでそう感じました。
自分の聞き方の問題ももちろんあるんだろうけど、思ってた以上に色々考えて奮闘しているんだな、パパさんたちも…と。
女性は良いことも悪いことも口にして周りともSNSとも共有が早いですが、男性および旦那さんでそういう人ってあんまりいないですもんね。
知る機会が無かったから勝手に気持ちを想像していましたが、とんだ勘違いだったな…とも思ったり。
男性におススメ、女性におススメというより、育児に奮闘する方全般におススメ、間違いなく。
ヨシタケシンスケ 赤ちゃんとママ社 2017-04-22
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