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子どもの不登校にどう向き合う?ママと娘の実録198日間…!

『娘が学校に行きません』野原 広子(著)コミックエッセイ(KADOKAWA)

娘が学校に行きません

【概略】

いまやクラスに数名は不登校児がいる時代。

明日はうちの子の番かも…?

全国の迷えるお母さんたち、学校に行けない罪悪感のなか日々を過ごしている子ども達に、読んで、知って、笑って、少しでもラクになってほしい。

つまづきから、少しずつ力を得て立ち上がり、やがて学校に通えるようになった娘と、焦り、戸惑いつつも一緒に歩んだ母との198日間の日々を描いた実録コミックエッセイです。

(この本の情報 より引用)

【みどころ】

娘が学校に行きません

野原 広子:娘が学校に行きません(KADOKAWA)

『うちの娘が 学校に行けなくなるなんて』

子どもが毎朝家を出て学校へ行き、ただいまーっと帰ってくる。

毎日毎日、当たり前のように繰り返されることの筈だった。

しかしそんな日常は、小5の娘、トモちゃんのsosによりある日突然崩壊してしまう…!

このお話は、登校拒否になってから、復活するまでの198日間(だいたい半年?)描いた実録コミックエッセイ。

娘が学校に行きません

野原 広子:娘が学校に行きません(KADOKAWA)

『できればお家の中でキレイな箱の中に入れて 大事にしまっておきたい』

トモちゃんの出したsosを受け取り、戸惑いつつも休ませたお母さん。

久し振りに見た泣き顔が可愛いのは一日目だけ。

次の日も、その次の日も登校することができず、気付けば一週間経過。

まさかこのまま行かないなんてことにならないよな、、?

不安が募ったお母さんは、

先輩ママ友、匿名でネットに相談、自治体の子育て相談にTELするなどあの手この手で現状を理解し、事態を飲み込もうとする。

電話口の教育のプロ曰く、『万が一のことを踏まえて、根本的な原因解決までは学校には行かせない』というアドバイス。

長い休みを不審に思った担任の先生曰く、『休む日が長引くほど来づらくなるので少しでも来た方がいい』というアドバイス。

どっちが適切なの!?と大いに悩むお母さん。。

学校へ行けば協力する、という担任の先生を信頼して、薬を飲ませてなんとか登校させる手段に。

それが本当に良いのかどうか、自分にだって分からないし不安もいっぱい。

人間関係のいざこざやトラブルに遭わないためにも、家で大事に大事に育てたい、可愛がりたいというお母さんの気持ち、すごく分かる。

娘が学校に行きません

野原 広子:娘が学校に行きません(KADOKAWA)

『私 学校やめるから』

電話相談をした日以降、行けたのは一日だけ。

あれ以来、無理に行かせようとすると持病のぜんそくが悪化し、熱も出すように…。

担任の先生の家庭訪問で、仲の良い子たちともめ事があったことが判明し、登校拒否に繋がった様子のトモちゃん。

母の決断は、登校拒否13日目にして、早めの夏休みへ突入することに!

まずは体調を安定させることを第一目標に。

もともと活発なトモちゃん。

休みと分かったとたん、昼まで眠ってDVD鑑賞三昧、お母さんの実家で従兄弟たちと夏を満喫。

親子でゲーム、だらけも認めて、優しく接し、励ましたり旅行に行ったり、欲しがっていた高価なものも買い与えた。

夏休みを入れて66日間の休暇。

エネルギー補充はバッチリなはず、

だったけど…

学校に行かないどころか、

退学宣言!??

娘が学校に行きません

野原 広子:娘が学校に行きません(KADOKAWA)

『灯 発見』

『今までの努力はなんだったの?』

と、再び焦りと怒りと不安に包まれたお母さん。

お母さんの思う、やりたいことをやらせても好き勝手させても、学校に行けないという症状は治るわけじゃない。

頭では分かっていても、何を信じてどこへ向かえばいいか分からないお母さんは、2学期初日に無理やり車に押し込み、学校へ向かうことに!

暴挙とも思えるこの行動、だけど、保健の先生(養護教諭)との出会いで、トモちゃんとお母さんに変化が訪れる。

67日目にして、保健室登校をすることになったトモちゃん。

教室でみんなと今までどおり授業は受けられずとも、【学校に行っている】という実績を積み重ねていく。

そして校長先生からお母さん、家庭へのアドバイスは、

  • お母さんはなるべくおだやかでいること
  • ↑親の感情は子どもにダイレクトに伝わるため(まず自分が落ち着く)
  • 復帰のめどは6年生までに

この、6年生までに教室に復帰を

という意見に、『今から半年後…ってそんなに時間がかかる訳ないでしょう??』とまたも高を括っていた様子のお母さんだが…。

娘が学校に行きません

野原 広子:娘が学校に行きません(KADOKAWA)

『たとえるのならば』

担任の先生の理解、校長先生のアシスト、最大の理解者、保健の先生の協力をもとに、保健室登校を続け、その滞在時間も伸ばしていくトモちゃん。

【学校に行っている】という事実に安心しきり、わずかな登校時間を喜ぶお母さんとは裏腹に、実はめちゃくちゃ頑張っていたトモちゃんは、ある日とっても体調が悪くなり、小児科を受診することに!

一時間かけてカウンセリング、診察を経てついた診断は起立性調節障害

子どもに多い自律神経系の不調だそうで、精神的に参った結果、このような症状を抱えていることが分かったトモちゃん。

小児科へ相談しに行くことはたびたびあっても、

  • ゆっくり話を聞いてあげて
  • お薬はなくて大丈夫

ということが多かったので、まさか治療の対象とは思わなかったお母さん。

昼夜逆転生活になりかけたのも、登校が無くなったことで生活リズムが崩れたのもあるんだろうけど…そもそも体調が悪くて朝が弱くなってたからみたい。

『目には見えてないけど あんたボロボロだったのね』

不登校になってしまったトモちゃんを、波打ち際でへたばるアザラシで例えるシーン。

元気がないアザラシに消毒、お薬、栄養を与えて、なんで泳がないのかが分からないのが素人(保護者)、まずは傷の手当、体力の回復、安全な場所への保護&休養など、優先順位を決め再起の提案するのが水族館の人たち(教育、福祉のプロ)。

『ただの素人がじたばたしても変わらないどころか、事態をもっと悪くしてしまうかも』

『プロに任せて、指示に従うことが素人にできること』

と、最初の焦りを反省し、見守る姿勢に入ったことで事態は一進一退、ときどき前進…していく。

娘が学校に行きません

野原 広子:娘が学校に行きません(KADOKAWA)

『みんなと同じになりたいな』

保健室登校していることを知って、問診や検査、薬の処方によりとても親身になってくれる小児科の先生。

だけど、なぜか毎回とても疲れてしまう母娘…。

小児科からの帰り道、トモちゃんがふと口にした、後悔の念。

トモちゃんの言葉に心の鍵が外れ、どこに向かうべきかの確信を得た気がしたお母さん。

小児科の先生に見栄を張る…じゃないけど、頑張っていること、改善されたことをアピールするのって、どこか『ウソをついている』ようで疲れるのかも。

良い人間でなくても良いから、当たり前のことが難なく出来るようになりたい。

そんな自分自身の気持ちに気付いたトモちゃん、と、お母さん。

この時点で130日経過。

保健室登校で少しずつ少しずつ培った順応性、継続力、それらを勉強…ではなく、趣味のビーズ制作に充てるトモちゃん。

お母さんも焦らず、『きっとこの子は大丈夫』という保健室の先生の言葉を信じて見守っていく…!

少しずつ変わっていく母娘と周囲の環境。

プロのサポートを経て、トモちゃんは…?

親子で壁にぶち当たったとき、どうしたらいいか備えるためにも、ぜひ読んで置きたい一冊!

【感想】

読み終えた時には思わず泣いてしまいました。

始終危なっかしい様子だったトモちゃんとお母さん。

こんな結末を迎えるなんてなぁ。

不登校時期を振り返るトモちゃん(現在は高校生)の回想も良かった。

本当にこういう時、どうしたら良いか分からないですよね。

自分が思いつく策は実は解決には向いていなかったり&かえって遠回りになっていることもあったりして、まわりの人たちをまず頼る意味を知りました。

そして、保健の先生はどーんとかまえていて、校長先生も一貫して

『決して焦らず』

『意思決定は子どもに委ねること』

と、辛抱強く見守っています。

本当に本当に、育児にはそれが大事なんでしょうね。

子どもは私(親)ではないし、思い通りになんて絶対いきません。

そういう時、どういう態度でいるかが親子の絆を形成するんだろうなぁ。

一歩進んでは二歩下がる…どころか振り出しに戻りそうな時も、『子どもが元気でいればそれで良し』

と、期待しないように、焦り過ぎる気持ちを抑えて、頑張って頑張ってきたお母さんにも、限界の時がきます。

子どもと真正面からぶつかって、一緒に泣いて笑って、一歩ずつ前に進む2人。

とてもいい作品でした。

今、自分に何らかの壁は無いけれど、これから始まる幼稚園生活、2人目育児、環境の変化はあるので、それに備えて気持ちを前向きに持っておきたい…と思えるお話でした。

最後の方のお話で小児科の先生が、

『長い人生だもの カベにぶつかることだってあるよね』

『でもね カベにぶつかって倒れてもまた乗り越えればいいんです』

『ただし ゆっくり休んでご飯を食べて しっかり力をつけてからね』

という言葉が素敵。

何があっても負けない心は作れないかも知れないけれど、どうにかして立ち直る方法は、誰かが知ってるかも知れない。

この親子のように、周りをたよって自分たちを信じて生きたい、と思いました。

今日もお読みいただき、ありがとうございました!

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