弱者ゆえの選択と凶行――第一幕完!からの新章突入
『マイホームヒーロー 6巻』山川 直輝(原著)朝基 まさし(著)ヤンマガKCスペシャル(講談社)
【あらすじ】
僕たちはみんな一緒だ
弱いから怖いんだ
弱いから強いんだ
推理小説好きのしがない会社員・鳥栖哲雄は、
愛する一人娘の零花を守るため、娘の彼氏・延人を殺害した。
延人の父・麻取は恭一の密告から事件の真実に辿り着いてしまう。
地獄の一週間、最後に待ち受けていたのは父親同士の一騎打ち!!
運命の金曜日が終わる。
(裏表紙、帯文より引用)
【みどころ】
『お前のっ…!娘のことなんかっ…!知るかぁっ!!』
零花の部屋のクローゼットに隠れていた哲雄と、息子を思ってその部屋を訪れる麻取。
ついに、邂逅する二人!
お互いそれぞれ自分の子どもを思って、暗闇のなか麻取の放った催涙スプレーに苦しみながら手探りで殴り合う。
決して理解しあうことのない親の愛情とエゴが、二人の戦いをさらに加速させていた。
『どうして…?刺したんだ…?』
仕事で多忙な両親のもとに生まれた麻取。
幼稚園の頃から家庭教師がつき、大人になるまで勉強以外のことはしてこなかった。
大企業に就職し結婚もし、一人息子・延人をもうけるも、誰かを愛する方法がずっと分からないままでいた。
やがて延人が少年院に入り家族はバラバラに。
親の決めた人生を歩み続け、生きている意味の分からなかった麻取は、『自分には何もない』ことを悟る。
大企業を辞めて日銭を稼ぐ毎日で出会ったのは、職場の社長である志野。
彼に、
『愛を知らない人間は人間じゃない』
『息子を愛することで自分も人間に育つんだ』
『バリバリ稼いで「父さんこんなに稼いでるんだぞ」って背中を見せれば息子さんもわかってくれるって』
と強く説得され、裏稼業へ。
息子を愛するため、人間になるために、必死で頑張った。
だけど、頑張る目的だった延人は殺された。
自分が愛する者は消え、人間になれる日も来ない。
絶望した彼は、自らの手で、悲哀にまみれた人生を終わらせたーーー。
『全てが赦される日が くるだろうかーー』
麻取は絶命し、その遺体を隠す哲雄。
自首するつもりだった矢先の出来事に、家族の安全のためにも今捕まるわけにはいかないと組織の報復を恐れての行動だった。
自分の嘘から麻取親子が消え、
『以前の自分にはもう戻れない』ことを反芻する哲雄。
いつか本当に、
自分のやった全てのことが、
赦される日はくるのだろうか?ーーー
『その客についてもっと教えてくれないか』
難を逃れ日常に戻った哲雄。
組織のリーダーである窪は、韓国でシラスウナギを買い付けていた。
その店の男から、先だっても日本人のグループが同じ様に買い付けたことを聞かされ、その名も『トス・ヨウジ』と聞き不敵な笑みを浮かべる窪の思惑とは?
『ま……参りました…』
一ヶ月後、哲雄のもとに日本刀を持ってやってくる窪。
延人を殺害し麻取の遺体を隠蔽し、うまくいったと思っていた。
二人の間に一体何が…?
『あの山は…延人の父親を埋めた山…!?』
時間軸は現在へ戻る。
一ヶ月前、遺体の処理をし、自宅から車で一時間ほどの山、奥多摩御後山に埋めた哲雄。
その山で大規模土砂崩れが起き、まさかの地すべり&遺体の露呈。
動物が掘り返せないほどの深い場所に埋め、バクテリアに遺体を分解させたつもりが、その前に出てきてしまった…。
ここに至るまでに様々な痕跡を残している自覚のある哲雄。
様々な痕跡が、『もし』の連続で重なり合い『鳥栖哲雄』に辿り着いたら、彼の人生は終わる。
そして、娘の零花に湧き起こる空前のモテ期
組織に関与している男は誰?
哲雄に向けられた疑いの目の行方はーーー。
【感想】
6巻になっても、ハラハラドキドキ感が続くってスゴイですよね(`・ω・´)!
気が休まる時がこない展開の連続に、哲雄と共にドキドキビクビクしてしまうので若干の読後疲労(?)が…笑
遺体の隠蔽から一ヶ月、急展開を迎えていそうですが、そこに至る結果が早く知りたい!
Twitterのマイホームヒーロー公式アカウントを見ると、先の展開が分かって少しネタバレになってしまうので読まないようにしました笑
7巻は4月発売!
今日もお読みいただきありがとうございました♪
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